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#14嫉妬に苛まれた児童の罪。幸せそうな女の子に意地悪した体験。児童も嫉妬の感情をもつ(親ガチャ体験記)

前回、留守番サービスを通じて、1回100円を手に入れられる暮らしになりました。

お金はあるのに、心は寂しい…

お金というものは不思議なもので、無いと困るのですが、お金があっても埋められないものがある事を知ります。

それは、母が家にいてくれていた時にはなかった「寂しさ」です。

「お母さん」と呼んで答えて貰える人がいる空間と、答えて貰えない空間の差です。

ただそれを寂しさだと認識しているわけではなく、自分との折り合いが取れるか取れないかでした。
100円を貰って満足しているときはなかった、心の中に何とも言えない感情が生まれ始めるのです。ルール上、不平不満は許されなかったので、その感情を抑圧することになりました。

お金を貰っても、さみしいねーーーん(笑)とお茶らけて吐き出せたらよかったのでしょうが、人と話せない陰気くさい子供だけに本音が言えず飲み込んでいました。

毎日学校に行って親が迎えに来る同級生を見るわけです。

(いいなぁ・・・・・。)

(いいけど、100円あるし。おやつ買ったりできるんやでー)

・・・・

(でも、お友達は、お母さんのお迎えもお菓子も買って貰ってはるなぁ…)

(・・・・・・・・)

(いいなぁ。。。。)

自分の中にもう一人の自分を生み出していました。
物理的に話すというより、慰め役のような自分がいるのです。

学校には色々な家庭がありましたが、同じように一人っ子でカギっこの女の子がいました。いつもニコニコ明るく、お父さんもお母さんもいる家でした。

(いいなぁ。全然違うなぁ・・・)

兄妹がいる家やかぎっ子じゃない家は意識していませんでしたが、一人っ子でかぎっ子は自分と環境が似ている分、自分と比べていました。

その子は、綺麗なキーホルダーに鍵がつけられてカバンについていました。
周りの子から『かぎっ子なんや~すごいなぁ』とか、『綺麗なキーホルダーやなぁ』と言われていました。
その反面、私のカギは紛失防止から白いゴムを鍵の穴に通したものでした。
首から吊り下げた時に引っかかると首が締まったりすることを防止しての優しさだったのですが、その思いはあまり伝わっていませんでした。

同じかぎっ子でも鍵の持たせ方ひとつで全く異なるものに見えました。

自分のカギは見窄らしいし、見せることはできない。
片や、その子はカッコイイかぎっ子で、羨望の目を向けられている。

羨ましい‥妬ましい…黒い感情が生まれる中で、

ーーーーー

ある日、私は、綺麗なキーホルダーが付いたカギを隠しました。

ーーーーー

どうしてそういう事をしたのかは、思い出せません。
綺麗なキーホルダーが欲しいというわけでなく、今思う事はその友達が羨ましくて嫉妬していたのだと思います。

子どもがすることはすぐばれます。
クラス会議で先生に聞かれ、自分が隠したことを話し、母は仕事終わりに呼び出され、母と家に謝りに行きました。

「ごめんなさい・・・」

子どもがしたことだからと許して頂けました。今も申し訳なさと、許してくださったことに感謝しています。あの時の自分は子供でしたが、子供だったというよりは嫉妬心しかなかったように思います。

言葉にはうまくできませんでしたが、羨ましくてたまらなかったのです。

ーー帰り道ーーー

『なんでそんなことしたん…?』
「ごめんなさい」
『ごめんなさいじゃなくて、なんでそんなんしたん?』
「ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・・・・・」

ーーーーーー

謝る事しかできませんでした。羨ましかったのが理由なわけですが、それを言うともっと悲しませる気がして言えませんでした。

ただ今回の事を引き金に、先生を大嫌いになる事柄が起きます。

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ささいなことで人生は変わると信じています。
それは、人生の大きな決断の手前にあるキッカケになるのではないかと。節目を思い出すと決断の前には、ささいなキッカケがあったからです。見て下さったあなたの何かのキッカケになればと思って綴っています。
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