病気の原因 その1: 腸内環境について
腸内環境とは、腸の中の環境のことを指しており、主に大腸での腸内細菌が住む環境のことになります。主に大腸ばかりが言われますが、私は小腸も腸内環境に入れるようにしています。
腸内細菌は、1000種類あり約100から1000兆個いると言われています。私たち人間の細胞が約60兆個と言われており、細胞の数より多い菌が体内にいることになります。
その腸内細菌のバランスとして、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7の割合がいいバランスと言われております。
日和見菌は、善玉、悪玉のどっちでもない菌ですが、腸内環境が悪くなると一気に悪玉菌に加勢するようになります(人間の社会にも同じような人がいますよね)。
その典型例が、カンジダ菌なのです。カンジダ菌は、通常では何も体に悪いことはしませんが、腸内環境が悪化してくるとカンジダ菌が異常に繁殖して体に悪いことをするようになります。
悪玉菌が増えると、大腸の中はガスが多くなり、腐敗臭がします。その環境が続いていると、腸の中に発がん性物質が出てきたり、免疫力が低下してきたります。
そして何よりも、それにより腸での解毒力が低下していくのです。
それは、西洋医学ではあまり知られていませんが、腸での解毒力が低下すると体の有害物質を外に出すことができなくなってきて、体の中に溜まったままになります。
それらが蓄積するとどうなるかは、また有害物質のところで投稿したいと思います。
また、腸と脳はつながっていると言われており、ストレスを貯めやすい人は腸に貯めることが多いと言われています。
これは、2つのことから説明ができます。
1つ目は、脳がストレスを感じると腸に指令を送り、腸の動きを低下させたり、または動きすぎて下痢したりすることがあります。
2つ目は、ホリスティックに体のことを考えると、腸は第2チャクラと関係があり、感情のストレスが第2チャクラにはたまりやすいので、それにより腸にも影響を与えます。
なので、ストレスにより腸内環境はすごく左右されます。
ということで、腸内環境とは便がスムーズに出ているからいいというわけではないということがわかります。
今まで診察したきた中で、排便はスムーズでも腸内環境が悪い人は非常に多いです。排便がスムーズなのは、腸の動きがいいということだけで、腸内細菌の腸内環境とはまた別なのです。
もちろん便秘の人は、間違いなく腸内環境はさらに悪い状態になっており病気のリスクが高くなります。
腸内細菌だけではなく、腸の粘膜も大事になってきます。腸の粘膜は、特に小腸の粘膜が問題となります。
小腸の粘膜の役割として、
1. 胃から来たものを消化して吸収する
2. パイエル板という免疫組織から免疫細胞が出て腸の免疫力を維持している
この粘膜がやられた状態なのが、リーキーガットと言われる、腸の粘膜が炎症しバリア機能が破綻していろんなものが腸から体内に入り、アレルギー反応などを起こしている状態になります。
だから、腸内環境を改善するためには、腸内細菌を整え、腸の粘膜を修復する必要があります。
もちろんストレスがかかっている場合はそのあたりも対処しないと腸内環境を完全に戻すには難しくなります。
腸内環境が悪化するとどうなるか?
1. 腸内の免疫細胞の働きが悪くなり、免疫力が低下する。
2.発ガン物質がたまり、ガンになりやすくなる。
3. アレルギーが起こりやすくなる。
4. 有害物質を解毒できなくなり、代謝系や細胞レベルの障害が出てくる。
5. 腸の炎症が体全体への炎症へ広がる。
6.ビタミン、ミネラルが吸収されなくなるか、されても追い出され体内から低下する。
つまり、いろんな病気の原因となりうるということになります。
では次に、どうやってこれらの状態を改善できるかを説明していきますね。