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本の紹介・読書の記録

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2024年7月の記事一覧

ランセット委員会報告を読んで「科学的に正しい認知症予防講義」を受講する

認知症の中でも特に患者数が多く,これからの高齢化社会でますます増えると危惧されているアルツハイマー型認知症を取り上げ,その発症原因となるリスク因子を指摘するとともに,著者が開発した「とっとり方式認知症予防プログラム」で採用されている認知症予防方法を解説している. 現状,認知症を治療して元の状態に戻すことはできず,症状の進行を遅らせるのが精一杯である.このため,とにかく認知症にならないことが重要であり,そのための認知症予防を実践する必要がある.本書が取り上げているのは,治療で

「聖地サンティアゴへ、星の巡礼路を歩く」

サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compostela)に行くことになった.9世紀に聖ヤコブ(スペイン名:サンティアゴ)の墓が発見されて以来,エルサレム,ローマと並ぶキリスト教三大聖地のひとつとされ,「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の終着地でもある.ずっと行ってみたかったのだが,ようやく機会が訪れた.そんなわけで,巡礼路を歩くわけではないが,予習をかねて,本書「聖地サンティアゴへ、星の巡礼路を歩く」を読んでみた. 星の巡礼路とも呼ばれる「

熊爪の「ともぐい」

直木賞受賞作.北海道の山奥で一匹の忠実な犬と共に一人で暮らす猟師・熊爪の生き様を描く.狩って解体した獲物の肉や毛皮,それに山菜などを売るときだけ町に下りるが,他の人間との交流を厭い,商人・良輔とその近しい者とのみ関係を持つ.兎や鹿も狩るが,熊爪にとって特別な存在は熊だ. 冬眠しなかった穴持たずとの闘い,強い赤毛との闘い,みずからの負傷,露西亜との戦争に向かう社会の中で変わりゆく人々,陽子,それらのなかで生き方と死に方を決めていく熊爪. とても良かった.ともぐい. © 2