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映画「BAD LANDS」
こんにちは、サカモトです。
原田眞人監督の映画が好きだということは前に書きました。
原田眞人監督の映画「BAD LANDS」が公開されたので、見てきました。とても素晴らしくて、ずっと震えながら見てました。
この作品の原作は黒川博行の「勁草」です。特殊詐欺、つまりはオレオレ詐欺に関わる底辺の人間を描く名作です。
原作の設定は活かしつつ、かなり大胆にストーリーを変えてきてましたね。
原作と変わった点といえば、
主人公二人が男二人から女と男の姉弟という設定になっていたこと
東京の謎の大企業の社長が出てきたこと
名簿屋の高木と主人公が、親子となっていたこと
高木の口座を管理していた曼荼羅という男が出てきたこと(高木の口座から金をなかなかおろせなかったのがおろせるようになっていた)
などがあります。
原作は、大阪の西成地区に住む生活保護を受ける人や犯罪に手を染める人たちの人間模様などを描くとともに、特殊詐欺の裏側的な面を描いていました。
しかし、映画では、そうした部分も描いていましたが、その部分は抑えめで、どちらかと言うと、人間の醜い欲望に焦点を当てていたと思います。
醜い欲望というのは金銭欲や権力欲、特に人を支配する欲ですね。
ストーリー自体は、見ていて、気持ち悪くなるような映画ですが、原田監督の特徴である映像の美しさがよく出ていたと思います。
少子高齢化、政治の硬直化、円安などによる物価の高騰など日本はいたるところで制度疲労を起こしていて、これからはどんどん治安が悪くなると予想しているんです。
貧すれば鈍するといいますが、道徳観や倫理観で必死に抑えてきたものが、抑えきれなくなるというのは目に見えてます。
そうした意味でもこうしたクライムサスペンスは見ておくべきかなと個人的には思ってます。(こじつけですかね)
あと、細かいところですが、賭場が新選組の映画のセットで行われたんですが、あれって「燃えよ剣」の撮影セットかもと思って一人で興奮してました。
多分池田屋事件のシーンのセットじゃないのかな、違うかな。
あと、岡田くんもちょっとだけ出ていたんだけど、これも燃えよ剣に、出てたからですかね、知らんけど。
主役の安藤サクラさんの演技は素晴らしかったんだけど、山田涼介くんのワルの演技が迫力があってよかったです。ちょっとイカれたすぐにキレる若者の役なんだけど、迫真の演技すぎました。
勝手に優男のイメージがあったんですが、全然違いました。
生瀬勝久、宇崎竜童、江口のり子などベテラン俳優たちもさすがの演技で、脇をきっちり固めてましたね。
ちなみに、天童よしみがチョイ役で出てきたんだけど、原作のイメージ通りで思わず笑っちゃいました。
この映画、犯罪や殺人シーンもあったりして、見るべき人を選ぶ映画ですが、僕は素晴らしいできだったと思います。
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