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【書評】「この夏の星を見る」、コロナを真正面から扱う小説!
こんにちは、サカモトです。
最近リアルのイベントが多くなって、コロナが明けてきたなと感じさせてくれます。コロナによって世間が振り回されるようになったのは、2020年の春ごろからです。
つまりは3年前です。なんか、ついこの間のような気がするし、一方で遠い昔のような気もするそんな気もする不思議な時間の経過です。
そして、コロナが5類になって、なんとなくなし崩し的にあの騒動がなかったようになっていますが、きちんと総括する時期になってきたのではないかとも思います。コロナとはなんだったのか、果たして様々な施策は正しかったのか、などについてね。
ただ、一つ言えることは、2020年に学生時代でなくてよかったなということです。
緊急事態宣言や自粛だ、と学校が休校になったり、部活が中止になったりと青春の大事なひと時を潰されたわけですからね。
そんな2020年の中高生を中心に畫いたのが、この本、「この夏の星を見る」です。真っ向からコロナ禍の学生を描いていて、色々と考えさせられました。
最近は、すごいですね。新刊が出ると、特設サイトができるんですね。検索して気づきました。
この小説は、茨城の高校生の女の子と東京の中学生の男の子、長崎県の五島列島の高校に通う女の子の三人が主人公で、はじめはバラバラに同時並行で話がスタートします。
それが色々な経過をたどり、三人の所属する部活やグループがつながり、コロナ禍で様々な活動が制限される中、なんとかオンラインで星を見るイベントを開催するというストーリーです。
茨城の主役は亜紗
小学校のときに出会った綿引先生に惹かれて、綿引先生のいる高校に入り、天文部に入部するという女の子。
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東京の主役は真宙。
地元の公立高校に進むと、みんな私立へ進学し、学年に男子一人で、サッカー部を希望するも、入部をあきらめ、他の部を模索します。男子一人しかいない中、なかなか周りになじめません。そんな中、、、
![](https://assets.st-note.com/img/1689854123998-EoHXsNvzBA.png?width=1200)
五島列島の主役は円華
旅館の娘で、県外からのお客を受け入れていることもあって、親友と距離を置こうと言われ、ショックを受けます。そのことにショックを受けて泣いているところを野球部の武藤に見られてしまい、、、
![](https://assets.st-note.com/img/1689854310970-HTMWDJvn4h.png?width=1200)
人間関係はこんな感じです。この登場人物たちがなぜ星を見ることになったのか、亜紗以外はよく分からないですよね。まあ、コロナ禍の中、色々と振り回される中で星を見ることになったのです。
そういうことだとすると、コロナ禍も悪いことではなかったのかもと思えてきます。コロナ禍がなければこの3つのグループが出会うことがなかったとも言えるわけです。
つまり、コロナ禍で活動が自粛させられた反面、一方で出会うはずのなかった人たちと出会う機会が与えられたといえるわけですね。
そんなことを考えさせられた作品です。
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