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映画「いまダンスをするのは誰だ?」中年は心揺さぶられる映画だ!

こんにちは、サカモトです。

今回は、映画「いまダンスをするのは誰だ?」を見てきた話です。

この映画は、古新監督がクラファンで資金を集めて製作したものになります。

古新監督は前作「あまのがわ」でオリィ研究所の協力の元、OriHimeを登場させていて、その関係でオリィさんが紹介する関係で知りました。


その古新監督が、パーキンソン病を題材にした映画を撮りたいということで、2年前にクラファンを始められ、無事に資金を集めることができ、撮影が開始されたというのは聞いていました。もちろん、自分も支援しました。

しかしながら、コロナ禍ということもあり、なかなか思うように撮影が進まなかったようですが、ようやく完成にこぎつけ、公開されたので見に行ってきました。

さて、肝心の映画の話ですが、まずはストーリーはこちらです。

ストーリー
功一は仕事一筋人間で生きてきたが、家庭を顧みず、妻とはすれ違いが続き、娘とも仲が悪かった。ある日、若年性パーキンソン病だと診断されるも、それを受け入れられず、一人孤独を抱えてしまう。職場でも仲間が離れていく。そんな中、パーキンソン病のコミュニティ「PD SMILE」に通い始める。友人が出来、本音を話せるようになり、人とのふれあいの大切さと痛感する。料理にもチャレンジし食生活も改め、不仲だった娘ともダンスを通じて、お互いの関係が改善されていく。

主人公は、パーキンソン病を患った中年のサラリーマンの男性が主人公です。

この主人公が、序盤は、昭和の価値観にまみれた人で、家でも会社でも自分の思い通りにならないと怒ってばかりいる人でした。

会社では、
なんで報告しないんだ」とか
俺の言う通りにやれ」とか
家庭では、
娘には勉強させていればいい」とか
ダンスなんてしないで勉強しろ
などのセリフが飛び出し、かなり痛々しい感じです。
今の時代、ここまで露骨ではないでしょうとは思うものの、近い感じの人はいるなと感じます。世の中、何もかも自分の会社人生の延長と捉え、それに応じないとバカにするような姿勢です。中年の痛々しさと言ってもいいでしょう。

中年って、自分がその立場になって気づきましたが、体力は衰えるとともに、仕事ではそれなりのポジションになったりと、家族ができたりと、どんどんがんじがらめになっていく感じがあります。

それでいながら、病気になる可能性は高くなるし、親の介護などと向き合わなければならなくなって、人生の難易度が格段に上がっていきます。

この映画を見て、そのことを再認識しました。

もう目を背けたくなりましたが、これは反面教師として、見ておかなきゃだめだと一生懸命見ました。ここまで極端ではないとしても、自分にもそういう可能性がないわけではないのでね。

とにかく、前半が心をかなりかき乱されましたが、逆に伝わるものが多かったように思います。そう、気をつけていかないとな。

ストーリー的には、会社では降格し、家庭では妻と子に出ていかれることで、心を入れ替えていくということなんですが、この辺はうーんと考えてしまいました。

人って落ちていくと、どんどん落ちていくものなんだけどな、と感じました。映画という枠組みの中ではあまりに救いのない話にするわけにはいかなかったんでしょうけどね。


あとですね、パーキンソン病がどんな病気かよく分かります。

筋肉が衰えたり、じっと立っていることができなくて、日常生活に少し支障をきたすのですが、完全に寝たきりのような症状で、日常生活が営めない病気ではないようです。

あと、症状自体はまだら模様だったり、人によって症状の軽重があるのも特徴の一つです。

そういうわけで、逆にやっかいな病気のように感じました。映画の中でも、会社や周りに病気のことを打ち明けられず、遅刻が増えたり、じっと立っていることができずにふざけているように見られることがあるようです。

こうしたパーキンソン病のやっかいさもよく分かる映画に仕上がっています。

以下の劇場で上映されているので、よければ足を運んでみてくださいね。

上映中の劇場

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