【書評】ヘラルボニーについて知りたいならこれを読め!「異彩を、放て。」
こんにちは、サカモトです。
今回は昨日に引き続き、ヘラルボニーのことについて書かれた「異彩を放て。」について書きます。昨日はこの本についてほとんど触れていませんが、、、
昨日の記事はこちらです。
内容
「異彩を、放て。」は、ヘラルボニーは創業者松田崇弥・松田文登の二人がこれまでの人生と会社の経緯を書いたものになります。ヘラルボニーという会社は、松田崇弥・文登の岩手県出身の双子が興した会社です。
第一章が幼少期から就職するまでの話。実は二人は大学卒業後、いきなり起業したわけではなく、一度就職しているのですね。
第二章が岩手にある、るんびにい美術館で障害者の方のアート作品を見たことをきっかけに、「MUKU」というブランドを立ち上げるまでの話。ここでもまだ起業せず、あくまで副業として携わるだけです。
第三章がヘラルボニーの立ち上げの話です。ある日突然崇弥さんが持てる時間すべてを捧げたいと思いたち、会社をやめてヘラルボニーを立ち上げる話です。文登さんは、はじめは結婚を控えていたこともあって、ジョイントしません。立ち上げは2018年の7月でまだ、会社設立から5年経っていないそうです。これは驚きでした。
第四章がコロナ禍での会社の活動、第五章がヘラルボニーに関わる障害者の方々への接し方の考え方などとなります。
ヘラルボニーの意味
この本の出版は、おそらくヘラルボニーってなんなの?という声が多く、その声に答えるためだったんじゃないかと推測します。
創業者二人には、4歳年上の自閉症の兄がいて、二人の中で兄の存在は大きかったようです。家族にとっては兄の存在は普通でも、外の人からは可哀想な人と見られる存在で、悩ませてきました。
そんなことがあって、第二章のるんびにい美術館の作品を見たときにこれだと感じるわけで、知的障害者のために生きていこうと思ったのは、兄の影響があったんでしょうね。
ちなみに、ヘラルボニーという言葉は、何か意味がある言葉ではなく、兄のノートの中に書かれていた言葉だそうです。それを社名で使うことによって、意味をもたせたとのことです。
感想
ヘラルボニーには、ユニークな特徴がいくつもあります。
例えば、
岩手に本社がある
双子で崇弥さんが東京常駐、文登さんが岩手在住
知的障害者の方々と事業を起こしていて、NPO法人ではなく、株式会社であること
わずか4年でJR東日本やディズニーなどの大企業とのコラボをしていること
などですね。
とにかく、今までなかったような視点で事業を進めていて、素晴らしいです。
そして、この本のタイトル「異彩を、放て。」はヘラルボニーのミッションです。異才ではなく、異彩です。
そして、この本の一番の主張は第五章。いいことが書いてあるんですよね。障害は社会の方にあると言い切るとか、健常者であることが前提のものになっているとかは、正しくその通りと思います。
とにかく、すごい世界が広がっていて、この本を読んでいる間、ずっと興奮してました。ヘラルボニーを全然知らなかったけど、これからどんどん伸びていくんだろうし、存在感を増してくるのは間違いないですね。今のうちから注目すべきですね。
ヘラルボニーにどこで出会えるのか
最後に、ヘラルボニーにどこに行けば出会えるのかを紹介します。
基本的には、ヘラルボニーのWorksのページに作品情報を確認できます。昨日の記事で仮囲いアートを見に行った話はこちらのページに掲載されてました。
また、オンラインショップもあるので、何か気に入った商品を購入するのもいいかもしれません。
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