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書評「台湾の本音」台湾は複雑な国

こんにちは、サカモトです。

今は毎週月曜日と木曜日の2回投稿しています。今回は月曜日の記事となります。

さて、今回は「台湾の本音」という本の紹介です。台湾では先日の1月13日に総統選挙がありましたが、総統選挙前に台湾の実情を日本人に知ってもらうために書かれた本です。

台湾がいかに複雑な状況の国なのかが簡潔にまとめられていてとてもわかりやすいです。


この本を読んで、日本との違いを感じ、いかに日本が恵まれている(?)のかを認識しました。

この本の一番最初の章が『台湾は「国」なのか」です。台湾に行く時、パスポートが必要なので、ついつい忘れてしまうのですが、日本は中国に気を使って、台湾を国と認めていません。

もっと言うと、1970年代に中国と国交を正常化する前は台湾は中華民国として正式な国として認められていたそうです。それが1972年に中国と国交を正常化したタイミングで、中国に気を使ってか台湾をしれーっと国と認めないこととしたとのことです。

ただ、台湾は独立した国なのか、他国の承認という意味でも問題ですが、台湾の中の人も考えが割れているようです。

台湾は、1940年代に中国から移り住んできた人、それ以前に中国から移り住んだ人、台湾に元から住んでいる人など様々な由来の人がいて、それぞれ考え方が違うようですね。また、中国は一つの中国を主張していて、台湾は中国の一部としているように、そもそも国と認めていなかったりするわけです。

自分が住んでいる場所が国でないかもしれない、ってどれだけ大変な状況なのか。日本人だとそもそもそうした問題は考えたことがない、もしくは考える必要のない問題なわけで、恵まれていることを感じたわけです。

逆にそんな大変な状況だからこそ、台湾人は選挙や民主主義に関心が高いのだと思います。

ちなみに、今回の総統選挙は前回より3%下がって、約72%だったそうです。

しかも、台湾には不在者投票も期日前投票もないため、選挙当日は台湾人が大移動するそうです。

もちろん、有権者は必ずしも戸籍地に住んでいるわけではないので、選挙の前日や選挙当日の朝、いっせいに大移動することになる。学生や若者の多くは戸籍を故郷に置いたままなので、ハイウェー・バスや新幹線などは大混雑が発生する。
海外在住で「中華民国」のパスポートを持つ人も、過去に6ヵ月以上、台湾国内に戸籍を有していれば、申請すれば投票できるので、海外から総統選挙のために飛行機で戻ってくる人も少なくないという。もちろん、有権者は必ずしも戸籍地に住んでいるわけではないので、選挙の前日や選挙当日の朝、いっせいに大移動することになる。学生や若者の多くは戸籍を故郷に置いたままなので、ハイウェー・バスや新幹線などは大混雑が発生する。
海外在住で「中華民国」のパスポートを持つ人も、過去に6ヵ月以上、台湾国内に戸籍を有していれば、申請すれば投票できるので、海外から総統選挙のために飛行機で戻ってくる人も少なくないという。


これ以外にも、

  • 台湾の歴史について

  • 台湾と中国の関係

  • 台湾アイデンティティとは

  • 台湾は親日なのか

  • 台湾有事は本当に起こるのか

などについても書かれています。

長くなってしまうので、一つだけ。日本は1895年から1945年までのちょうど50年間支配していた歴史があります。

近くの国(?)台湾についてよく分かりますし、その置かれている状況について考えさせられるいい本です。

今回は、台湾の本音という本の紹介でした。


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