#02 同人誌の印刷のされ方を深ぼってみた
Dounatsをはじめてから気づくことの多さ
2015年にDounatsベータ1を公開後、何人かの方からメッセージをいただきました。そのなかで多かったのが、装丁やオプションについての検索性でした。
たとえば、特殊加工ができる印刷所はどこで、いくらで、入稿日はいつなのか。
これについてはどう検索サイトとして実装できるか、何度も議論を重ねました。データベース的に印刷セットにフラグを持たせるか、逆にオプションというテーブルを新しく作って印刷セットに紐づけるか..
そして当時、いかに安いor入稿日が遅いか、かつ、印刷の品質や対応が良い同人誌印刷所を探している方が多いのではと考えていました。
ところが、いただいたメッセージからも、装丁やオプションにこだわりたい方がサイトを覗いてくださっているのではと..
結論が出ないまま3年半が経った2019年。Dounatsのユーザーさんに直接インタビューをさせていただく貴重な機会を頂けました!
先ほどの仮説をお二人(いずれも女性)にぶつけてみたところ、作品によってこだわるときもあれば、そうでないときもある。印刷所に頼まずコピー本のときもある。ケースバイケースであるというのが実態でした。
とはいえ、お話しを伺っていると、印刷するのであれば基本のセットのままではなく、装丁やオプションを少し変えているということも初めて知りました。(男性向けは基本のままが多いように思います)
そうなってくると話が変わってきます。
直接印刷所のサイトを覗いたり問い合わせたりして、作りたい作品に向けて情報収集したり相談したりする。
これが大多数であって、「Dounatsで知ったとて、それが物(作品)として具体化できなければ、検索サイトとしての価値がない」と原点回帰したことで、ベータ1をクローズすることにしました。
実は、印刷物(作品)ごとに手段を変えている?
そう思うようになったのが、インタビュー後から。
ユーザーさんのよりリアルな印刷物についてのノウハウや悩みを知ることで、印刷に対して選択肢が増えるのではと考えるようになりました。
そこで作ったのが、同人作家さん専用のTwitter風チャットルームです。
機能的には、全体のフィードしかなく、フォローも関係なく、ただただTwitter風にメッセージをやりとりできるシステムです。
ベータ1に続き、1か月足らずでエンジニアさんに作っていただきました。(スレッドの形式をどうデータベースで処理するかで設計に悩んでおられましたが..)
わざわざイチから作ったのは、①Twitterではない匿名性がありながら心理的安全性が担保された場所を用意したかったのと、②将来的にPinterest風な画像収集や検索、作品の販売、Facebookグループのような機能を持たせたかった、という点からです。
そういったところで、Dounatsベータ2は完全招待制で、ユーザーさんに入っていただきました。
そしてこの後、また方針を転換する出来事が・・
(つづく)