「生政治」に対抗する「くじ引き」
「生政治」、つまり、死なせないためにコントロールする政治は、人気投票による選挙制議会が生み出している。多数派の「鋳型」に閉じ込めて、死なせないようにする。同時に、このメカニズムに、人気投票で選ばれた当人たちも絡めとられていく。
また、専門知=試験にる選抜機構も、この「絡み」を打破する方向に、結局は作用しなかった。むしろ、メリトクラティックな選抜によって、部分社会は同質化し、強化されていった。
では、突破口として、「くじ引き」は作用するか?
組織や部分社会の「ふち」ではなく、中核を溶解させていくには、偶然性に頼る必要があるのは確かだろう。