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映画「君たちはどう生きるか」を観た私の個人的な思い出。(ネタバレあります)

私は全作品を観るようなジブリフリークではない。
好きになって何回も観た作品はある。(猫の恩返し!)
映画の評論をしたことはなく、
ただ自分の思い出を語るためにこれを書いている。

小説が原作の漫画を娘に買い与えたが私は読んだことがなかった。
元の内容をわからずキャストもまったく知らぬまま観ることになった。
ひとつ挙げるなら岡田斗司夫がネタバレなしで評論したYouTube動画をさらっと観た。
話題作ではあったが情報がほぼ入らなかったのは幸いである。


主人公の名前を聞いて、まず父が私に見合いをさせようと企んだある男性を思い出していた。2006年頃の話し。
彼はとてもまぶしいひとで、自分の目標を持ちなお且つひとのためになるようなことを仕事にしていて、私はあまりにも自分と違いすぎて恥ずかしかった。
紹介されてほんの少し話しをしたが、とんでもない、私とは別世界の住人だと思った。

私は都会でさまざまなことに負けて(主に自分に)、父のいる田舎に逃げていた。
休息して我が身を振り返ろうとしている期間であった。
父は勝手なひとなので、自分の気に入った若者と私が結婚してくれて身内になったらいいなぁなどと考えていたのだろう。

けっきょくその男性とは一度きりでもう会うことはなかったのだが、彼のいた地区がのちに被災して、どうなってしまったのかとても気になっていた。
似た名前のひとが亡くなっていて遺志を継いだという弟と思しきひとのTwitter(当時)アカウントを発見したことがあって大変に動揺した。
関係は浅かったけれど、私と関わっていたらそんなことにならなかったのでは、と当時は思った。

映画鑑賞後、やはり気になって再度フルネームを検索してみると、当時と変わりない笑顔の写真を見つけることができた。
しかも最近のものだった。
以前Twitterで見たひとは似た名前の別人であった。
もう関係がないひとではあるが、私はとても励まされて心が温かくなった。
この映画を観なければ思い出して探すこともなかったかもしれない。


肝心の映画のほうは、鑑賞中ずっと、なぜか自分がこれまで観てきたジブリ以外のさまざまな映画のシーンが思い出された。
ここでは挙げないが、幼少期から最近までの。
走馬灯ってこんな感じだろうか。
わざとそのような造りになっているのかもしれない。
これまでのジブリ作品のモチーフは当然、山のように登場しているが、それ以外のファンタジー映画の要素も随所に感じた。
それはそれで楽しい体験だった。
映画を観ることが好きなひとには体験してみてもらいたい。
良作と思うかどうかは個人によるだろうが、ちょっと不思議な気持ちになれる。

注意点として、現実と幻想を行き来する感じは、ほんとうにジブリ慣れしていないひとが観たら理解が難しそうだなぁと思った。

若い可憐な時代のおかあさんが登場するところとか。
でも、ここが一番スイートで肝な部分であった。
現実の世界では、自分の弱さを乗り越えるときに母親はそれほど役に立たないかもしれないが、この映画ではそれが殊更に重要に描かれており、これって男のロマンだよなって私は思った。
私も男子だったら絶対若い頃の母には会いたいだろう。
だが、女子としては父親の若い頃はキモいし、母親の若い頃は根性を叩き直してやりたいと考えてしまうだろう。
そういうわけで、私は批判的ではなく男の子のかわいさを感じたけどみなさんはどうだろうか。
あと、熟年俳優のキャストが渋すぎ。
國村隼は私のための配役ですか。
まじありがとう。

内容の考察はほかの優秀な方々に任せるとして(私はそれらを読むことはないが)、これは自分の弱さに立ち向かうためにできる一歩を見つけることが、誰かを助ける、世界を助けることにつながるっていうシンプルなメッセージだと捉えた。

地球を救うとか言う前に己を救え、

ってことね。


雑な感想でごめんね。
たくさんジブリ経験があるひとには面白く観られる映画だと思う。


覗いてくれたあなた、ありがとう。

不定期更新します。
質問にはお答えしかねます。

また私の12ハウスに遊びにきてくださいね。



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