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政治学・政治理論・政治哲学・政治思想

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2018年8月の記事一覧

『<私>時代のデモクラシー』/宇野重規

主題…現代は「私」のあり方を自ら自覚的に形成しなければならない時代であるとされている。そうした「<私>時代」において、個人は社会とどのように向き合えばよいのか。「<私>時代」における他者との協働やデモクラシーのあり方について考える。

1章では「<私>時代」の「平等意識」について論じられている。
宇野氏は、絶対的な価値や理念からの解放を目指した「近代」の延長としての現代は、自分自身のあり方を

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『政治的なものの概念』/カール・シュミット(田中浩・原田武雄訳)

主題…政治を政治たらしめている「政治的なもの」とは何か。シュミットによればそれは「友と敵の区別」なのだという。「友と敵の区別」としての政治という視点に基づき、国家と社会の関係や政治の本質について論じる。

シュミットは「政治的なもの」の定義が積極的になされてこなかったことに着目する。時として「政治的なもの」は「国家的なもの」と並べられるが、この並置では「国家的なもの」を「政治的なもの」と定義す

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『例外の挑戦 カール・シュミットの政治思想 1921ー1936』/ジョージ・シュワーブ(服部平治ら訳)

主題…公法学者カール・シュミットの理論は、時として極右・極左の双方から引用されるため、近寄りがたいものとして認識されている。しかしシュミットは、当時のヴァイマールの戦争状態や議会状況、人間の弱さと冷静に向き合った学者でもあったと言われている。シュミットの思想が形成されるまでの経緯や背景を辿り、彼の理論を考察する。

序章ではカール・シュミットの生い立ちと思想が形成される経緯、また彼の思想に影響

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『公共性』/齋藤純一

主題…「公共性」の理念は、民主的な発話や行為を通して「開放性」や「異質性」を実現する。そのため、現代の社会にはびこる異質なものへの排除や閉鎖性に対して抗うための示唆を与えてくれる。画一的な定義が困難とされる「公共性」について検討を深める。

第1部では「公共性」をめぐる近時の言説の紹介がなされている。
1章は「公共性」という言葉が日本でどのような意味をもち、どのように距離がとられてきたかについ

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『政治神学』/カール・シュミット (田中浩 原田武雄訳)

主題…政治のあり方を最終的に決める主権は国民に属すると社会科では教えられる。しかし歴史を辿れば、国民の意思に反して国家が戦争行動をとってきたという事実が存在することがわかる。カール・シュミットは「国家主権」を擁護した論客として知られている。シュミットはいかにして「国家主権」を擁護したのか、「例外状況」における「決定」という視点から考察する。

シュミットは本書の冒頭にて、「主権者とは、例外状況

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『来るべき民主主義 小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』/國分功一郎

主題…国民による選挙を通して代表者を選出し、その代表者で構成された議会が法律を制定することで、政治を行う。これを「民主主義」として私たちは認識しているが、統治の権限は行政組織が担っているという実態がある。その実態を知っていながらも、なぜ私たちは異議を申し立てることなく、今日の政治を「民主主義」として認識しているのか。その理由は近代政治哲学の議論の蓄積の中にあるのだという。

1章では本書の題材

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『不平等を考える 政治理論入門』/齋藤純一

主題…経済的「不平等」の問題は、生活資源の乏しさを問題視する格差問題として取り上げられることが多い。しかし「不平等」は人々の生活の側面に影響を与えるだけではなく、市民としての「政治的自由」にも影響を及ぼしている。格差が問題視される現代において、平等な市民として政治に参加する「デモクラシー」のあり方や制度について考察する。

第1部では、市民間の社会的経済的不平等が政治的平等に与える否定的な影響

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