【隠岐島旅2】 後醍醐天皇が脱出に成功した島は、人情に厚い島だったこと
初日はこちら。
西之島は国賀海岸ハイキングを経ての、今宵のお宿、味好さん。
到着するまで知らなかったのだが、翌日から団体客が来ることから、私が泊まった日はお休みにしていたそうだ。そこを観光協会さんから連絡があり、「素泊まりなら」ということと、女性だったから、という2点で、受け入れて頂いたそうだ。
素泊まりとちゃんと伺っていたので、事前にお夕飯も予約をし、寝るだけのつもりで「ごめんくださーい」とドアを開けたら…
到着後、ものの5分で、「スイカ食べん?」とおやつが出てくるわ、お夕飯に出ていく前には「桃も食べんね?」と桃を出してくださるわ。
この時点で既に素泊まりではない。
お夕飯は、後述のダイビングショップのお兄さんにお勧め頂き、近くのお寿司屋さんに予約を入れた。
おまかせの握りがめちゃめちゃ美味しかった。
カウンターで一人のため、握りたてをさっさと食べるのが礼儀と心得、ぱくぱく食べていた為、写真は一切なし。
後から気付いたのだが、これが私のソロ寿司デビューでありました。デビューが隠岐島なんて、なんてラッキーなんだろう。私の寿司人生に幸あれ(え?)
ワンオペな為、電話でのご予約は午前中に!
そこから、のんびり歩いてお宿に到着。
「ただいま〜」と我が家のようにガラガラと扉を開けて帰る私に、お母さんは声をかけてくれました。
「お腹いっぱいになった?」
ああ、このお母さんは「3月のライオン」のあかりお姉ちゃんと同じだ。周りにいる人を、美味しいお食事でふくふくにしたい人なのだ。
「うん、お腹いっぱーい!」とお返事してから、お部屋に入って少し腹休め。その後、共同シャワーを浴びて、この日はとっとと就寝です。
そして翌朝。
お母さんのあかりお姉ちゃんっぷりを、私は再度思い知ることとなる。
素泊まりなので、当然朝食は出ない。でも前日たくさん食べたし、お菓子も少しあったので、それでOKと思っていた。(注:島にコンビニはない。スーパーは3島中に1軒。商店もあっという間に閉まる)
顔を洗っている間に、「おむすび、握ったけん。お部屋に置いておくね」というお母さんの声が聞こえた。なんせ顔を洗っていたので、「ふぅわーい」みたいな生返事をした。
部屋に戻ったら、こんなんが待っていた。
お母さん、何度も言うけど、これは普通に朝食です!!!なんならお昼ご飯くらいのボリュームです。
しかも…
この、山椒のおむすび、めっちゃ美味しい… いや、左端の一日炊いた自家製梅煮も、自家製お漬物も、全てが美味しい…
モリモリすぎて、おむすびは食べきれなかったのですが、それすらも計算づくだったらしく。「持っていかんね」と残りのおむすびをクーラー袋に入れてくれました。お漬物と梅煮までつけて。
お母さん、私は必ずまた来ます… 心で再訪を誓い、おむすびはお昼にいただく約束をして、宿を後に。
本日はまず、シーカヤック@国賀海岸。
お世話になったのは、クラブノア隠岐さん。
島に到着する前から、宿やら食事やら移動手段やら、色んな質問にとても丁寧に答えて下さった。前の晩のお夕飯の鮨あいらも、こちらの方に伺った。
曇天ではあったけれど、思う存分海を楽しむ。
日本海の海は、塩分濃度が薄め。よって、濡れてもさっぱりとしている。太平洋側だと(特に島)濡れただけでペタペタするけれど、ここは手を浸しても、漕いでいる間に水飛沫を浴びても、サラッとしている。不思議。
1時間ほど海と戯れた後は、波止場まで送ってもらって、内航船で10分弱のお隣の海士町へ。船旅だけど、バス旅みたい。
この島こそ、後鳥羽上皇が配流され、20年を過ごした島なのです。
今宵のお宿は、今回の旅の目的の2つ目、ENTOさん。
船の窓からのショット。窓の色の影響から少し青みが強いけれど、全室完全オーシャンビューのお宿です。私のお部屋は、一階の真ん中辺り。
港に到着後、早速、旅の目標3つ目にチャレンジです。
電動自転車で島内めぐり!!!
私、自転車乗れないんです。正確には、止まったり曲がったりができないの。
でもここでなら、なんとなく出来る気がしたんです。#根拠はない
隠岐島の中では海士町が一番起伏が穏やかとのことで、チャレンジ決定。
海士町は島なのに湧き水も出るし、温泉も湧く。真水がちゃんとしているので、3島で唯一、稲作もやっている。あわびやのどぐろなど、海産物も豊富。ここならばやんごとなき方々でも最低限の生活ができる。そんな理由で、後鳥羽上皇は流されました。
ひとまず、おむすび!お母さん、ありがとーう!!!
青青とした田んぼ。お気づきでしょうか?電線が少ない!
ひたすら漕ぐこと40分。明屋海岸に到着です。
なまこ星人の脇を歩き…
ねえ…
天国だよね、ここ?(この旅2回目)
フナムシの大群を超え、足をピチャピチャ海に浸して、おやつにきんにゃもにゃ饅頭を食べて。ぼーっとしてから出発です。
ここから丘を越え、再び30分ほど漕いで向かったのは…
田んぼの真ん中にこれだけポツンと佇まっておられる。他地には見られない神様だそう。
ここから島の北部をのんびりと。
道なりにひたすら前進してたら、いつの間にか3時間弱漕いでいた。やればできる子。
良い汗をかいた後は、改めて本日の宿に入ります。
ENTO の新館NEST。
館内の展示スペースからの眺め。私のお部屋はこの階。
海が一望できるフロアは、あちこちにゆったりと座る場所があって、思い思いの時を過ごせます。
ライブラリーも、コインランドリーも完備。
今宵はここのレストランでのお夕飯。
海を見ながらのショートコース。途中から写真を撮り忘れた…
最後は隠岐牛でした。隠岐牛は、甘みがしっかりしているけれど、胃もたれしない。お年頃にはちょうど良い牛さんでした。「隠岐牛」と呼んでいいのはある一定の基準を満たした雌牛だけ。
レストランからの夕日。
お夕飯後は、島で唯一の温泉に入って、バッタンキュー。どんだけ遊ぶんよ。
明日に続く。