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【近代世界遺産とは】 雪の群馬でお蚕さんに思いを馳せてたら、靴が雪駄と化したこと
今年最後のプチトリップ。今回は、群馬です。
各地を寒波が襲う中、わざわざその最中へと突入する我々。何これ、運試し?
送迎バスとランデブーした水上駅は、ザ・雪国でした。
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ロビーからの眺め。
周りを散歩するなどしたら、あっという間に遭難すること間違いなし。よって、とっとと部屋に引きこもり、夏からとあるプロジェクトで呉越同舟状態の友人と、労いという名のおしゃべり開始。
途中でお風呂を挟みながら、いよいよお食事。
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写真を撮り損ねているものも多々。ご飯は、撮るより食べる方が得意です。
その後、雪の露天風呂へ。
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頭寒足温でいつまでも入ってられるねー、なんて言いながらまたフガフガ話していたら、2時間近く入ってしまい、時間はとうにてっぺんすぎ。
こりゃあかん、と出てからは、バッタンキュ。
翌朝。
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雪見朝食〜。卵かけご飯って、どうしてあんなに美味しいんだろう。
ギリギリまでお風呂に入り、部屋でコーヒー淹れてから、目指すは富岡製糸場!
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「青天を衝け!」の主人公、渋沢栄一が「あにい」と慕った尾高惇忠が創立に関わった富岡製糸場。
「青天」noteは以下。
大河ファンの世界遺産好きとしては、なんとしても押さえておかねばなりませぬ。
公式サイトは、こちら。
明治に建てられたとは思えないほど、綺麗に残っている製糸場。1987年まで稼働していたそうです。明治以降、中の機械も時代に合わせて刷新されていったのですが、外は明治の面影のまま。
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長崎の異人街を思い出す、「レンガ壁に瓦屋根」という和洋折衷の作りが小粋。最初こそ、「異人さんは人の生き血を飲む」なんて噂が立って、女工のなりてが無かったようですが、惇忠さんの娘さんが働き手になってからは、女性の職場として確立されていきました。ここら辺、大河でも描かれていましたね。
ここで働いてゆくゆくはお嫁さんに!みたいなプロパガンダ冊子の展示もありました(撮影不可。残念)選抜試験とかあったのかな。
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ずらりと並ぶ機械の頭上の黄色いスコップで、煮終えた繭を機械に運ぶ。それを受けて、女性工員らが絹糸をよっていく。
ちょうど実演の時間に重なったのですが、絹糸のなんと細いこと。4本選っても、まだ繊細な細さがある。当時から、日にかざしてもなかなか見えず、繊細な感覚頼りの作業だったとか。電気も無いから、工場の上の部分には火の光をしっかりと届ける窓がたくさん設置されていました。火の光が燦々と降り注ぐのが気持ちいい。
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女性工員寮には、今も当時のアイドルのポスターが貼ったままなのだとか。見学禁止なのが残念。「当時」がどの「当時」なのか分からないけれど、その「当時」のアイドルってどなたなんだろう。
医務室などもありました。人を大切にしている職場だったのかな。
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想像よりも遥かに広く、中身も充実しておりました。2時間に1回ツアーもあるし、午前と午後の1回ずつ、絹糸よりの実演もあります。週末には蒸気機関を含め、製糸機械も動かしているそうです。ついこの間まで現役だったからこそできること。
世界有数の規模感で機械が残っていることも、世界遺産になった理由の1つでしょうが、こんな風に、歴史の息吹を生々しく感じられることも選抜理由の1つだったのかな、と思うほどに充実した遺産でした。
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見終えて高崎に着いた頃には、とっぷり日も暮れておりました。
最後の最後まで楽しんだところで、今回のプチ事件。
靴が… 死んだ😂
お宿を出る時から、妙にカパカパするなって思ってたんです。でも、今日保ってくれればそれでよし!あとは帰宅してボンドか何かで修繕するべ、と思っていたら… 富岡製糸場から最寄り駅に戻る時に、右の靴底がカバのようにパッカリと開いてしまいました。
知ってます?この状態で歩くと、靴なのに雪駄ですり足みたいな音になるんだぜ。
あと少し頑張れ!と心の中で足元にエールを送りつつ、すり足雪駄な音を響かせながら富岡市を歩き続けたら… 高崎駅での乗り換えで、左もぱかっと逝きました(笑)
両足すり足雪駄の音を響かせながら、周囲の目線など何食わぬ顔で東京駅から山手線に乗り換え、最寄りの駅からタクシーで帰宅。
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色んなところへお供してくれた山登りシューズくん、お疲れ様。今回もギリギリまで粘ってくれてありがとね。ゆっくり休んで下さいな。
来年は、シューズを買うところから始めなければ。ああ、そういえば、ランニングシューズもそろそろやばい。
色んな一歩が始まる予感がした、2022最後のプチトリップでありました。
明日も良い日に。
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