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324/366 リモート色節

姪っ子2人の七五三は2回ずつある。叔母は可愛く着飾った彼女らの姿を4回楽しめることとなる。

お雛様のような彼女らの姿を見ると、世界一可愛い七五三児はこの子たちに違いないと声高に主張したくなる。オバばかなんてそんなものだ。「バ」が一個多いだろうなんて指摘は、この際丸っと無視を決め込む。

今年は事情が事情な為、海外に住む姪っ子らの七五三は持ち越しになった。

でも彼女らには楽しみがあった。

着飾る機会は七五三だけとは限らない。彼の国の秋の行事といえば、そう、ハロウィン。

その日、晴々とした笑顔で、思い思いの衣装をまとった彼女らの写真がLINEで送られてきた。

お姉ちゃんは狼娘に、妹ちゃんはムーランに。

お稚児さんな出で立ちも可愛いけれど、こんな行事に晴れやかさを感じるのも悪くない。

思い煩うことなく旅が出来るようになったら、また東京で、和の色節を祝えればいいと、オバは近所の神社の銀杏を踏みながら思っている。


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いしまるゆき
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