385/731 【怖くない怖くない】 ミスを認める
自分の非を素直に、ストレートに、さっさと認められる人はカッコいい。
昨年、これを実践する機会があった。自分の凡ミスを発見してしまったのだ。それこそ上記の「カッコいい」自分になれるチャンスだったのに、まず初めに湧いて出た感情は、「怖い」だった。
「こんな簡単なミスをするやつだと思われて干されたらどうしよう」
「こいつまじでツカエナイ、なんてレッテルを貼られたらどうしよう」
「初心者じゃあるまいし、ン十年の経験があるくせにこんなこともできないわけ?なんて白眼視されたら、信用丸潰れじゃないか」
こんな思いがぐるぐるぐるぐる回った。
「もしかして、ミスだと思っている私の方が勘違いなんじゃね?」なんて自分への言い訳すらもむくむく出てきた。
原稿を見直す。
やっぱり私が間違っている。
一行だけのことだし... このミスがあっても現場は回る... かな?うーん、回るかも知れないけど、直せるものはさっさと直した方がいい... よね。
怖いかあ、怖いんだね、私。
何が?
人に諦められるのが。人に見捨てられるのが。
能力がないと、人に見捨てられると思っているんだね。
脳内会話がこれくらい進んだ辺りで、ぐっったりした。
あれこれ頑張りすぎる原因も、ここら辺に潜んでるよね。
でも、本当にそう?
これまで築いてきた信頼は、この1行で壊れてしまうもの?それこそ、自分を信じてくれている周りを信用していないってことになるんじゃない?
黙っておく方が、見捨てられる可能性が高まるんじゃない?
黙っておいた挙句、別の誰かが発見したら、それこそ「見捨てられる」んじゃない?そうやって自分を追い込んだ挙句に、「あー、自分はやっぱり見捨てられるんだ」ってなるんでしょ?
ってか、そもそも後で発見されたとしても、「あらー、ミスだね〜あはは♪」で済む可能性だって大いにあると思うけど。
いずれにしても、言ってみたら?軌道修正は角度が浅い時の方が良いよ、きっと。
ここまで脳内議論を進めてようやく、「ごめん、解釈間違えてました。こちらに訂正させて」と修正内容を送るまでに要した時間は1時間。(なが!)ちなみに修正をこさえるのにかかった時間は15秒。
返事?ぺろっと「OK!このタイミングだったら全く問題なーし!」
こう書くと、本当に「当たり前」のことに聞こえる。自分で反芻してもそう。
でも、当時は本当に心臓バクバクものだった。
もう一度再現して書くのにも、実は時間がかかった。
でも、チャレンジしてよかった。一次的にやった時も、今反芻することも。
仕方ないね、怖いものは怖い。やり慣れていないことは怖い。少しずつ慣れていくしかない。
この時以来、似たような課題がわらわらわらわら続いている。
まるで100本ノックみたいだ。
鍛錬だよ、大丈夫。この怖さやもやっと感は、いつか慣れるものだから、と神様が言ってくれているみたいだ。
ノックの中身は自分で気づくものから、他の人からの「ミスの指摘」に進んでいる。凡ミスも多々ある。
初めは、やっぱり冒頭と同じ思いがむくむく出てきた。
「こんなことも出来ないなんて、あなたマジでツカエナイ」「見直したわけ?なんなんあんた?」って思われちゃう、って。
その度に、「また出てきたかあ...」と思いながら、そんな自分の感情を少しずつ「いい子いい子」して、手懐けようとしている。
「怖くない、怖くない」なんて唱えながら。
凡ミスの根源は、なるべく早く出さなきゃ価値がない、と思っている自分。これはまた、別途扱わなきゃならない思い込みだ。
アイキャッチは、ヘントの教会を泳いでいた恐竜の骨!恐怖心ってこんな感じで心の海を泳いでいる気がするの。
明日も良い日に。