424/1000 【小匙半掬いの救いと、概ねの爆笑】イエドロの落語
あなたの名前のせいなんかじゃないの!
落語「寿限無」を現代の、しかも高校に置きかえたら?のドタバタ喜劇、「名は身体をあらわせ」の一節。
何度か書いているけれど、落語の懐の深さが大好きだ。
人間の少し愚かなところも、ズルイところも、ブラックなとこも、優しくないとこも、だらしなさも、金への執着とかも、全てをまるっと受け止めて、美化するでもなく笑化して昇華させるとこが好き。
現代版にしようが、古典にモダンアレンジをしようが、「ティファニーで朝食を」化(!)しようが、この根底は変わらない。
そんな3本のオムニバス落語芝居だった。
例えば「名は体をあらわせ」
寿限無君は自分の名前にコンプレックスがある。だって長いから。
この名前のせいで、みんな僕を嫌いなんだ。
だから友達もできないんだ。
拗ねをこじらせまくっている寿限無くんに、クラスメートは冒頭に続く、ある声がけをする。
サゲは、舞台をご覧になった方だけのお楽しみ!
後半の、3人の役者さん各2役、計6人の人々がガッソンガッソン入り乱れてのドタバタ早替えエスカレートGOGO感たるやっ!例えちゃんと着替え切れていなくてもそれを無視するでもなく、それで集中を途切らせることもなく、それを笑いに変えたり(変えなかったり)しつつ、キャラクターをちゃんと入れ替えて話は進む。
マスクの下で、ずっと笑ってた🤣
他に古典作品から「死神」と、「メゾン・ド・ソコツ」(粗忽長屋オマージュ!)
メゾン・ド・ソコツの後半、背筋をヒュッと冷風が流れた後に訪れる寂しさと、僅かな優しさが好き。小さじ換算したらほんの半サジ程度なんだけれど、そのちょっぴりの優しさで終わった後すこーしだけ救われる。
劇団おぼんろの
わかばやしめぐみさん、さひがしジュンペイさんによるユニット「イエドロ」に、おぼんろの末原拓馬さんがゲスト出演。
って、もはやおぼんろやん!笑
劇団おぼんろ、この数年で一番毎回毎回ボロ泣きしまくっている劇団なのです。
未体験の方、ぜひ一度おぼんろの本公演をご覧頂きたい。そして終演後一緒に語りたい。わちゃわちゃしたい。
おぼんろ公式サイト
だいぶん前のものになるけれど、イエドロの雰囲気が分かるページがおぼんろのサイト内にあった!(初めて見た!)
明日も良い日に。