連載:倒産家族の生活
この記事は、中小企業の経営者およびその家族、もしくは金融機関、コンサル等で中小企業支援に取り組む方向けに、
父が経営していた会社を倒産させ、
学生だった私が弁護士とともに破産手続きを経験した経験から、
当事者として経験および必要知識を連載形式で発信をします。
父の会社の倒産は私の就職活動直前の3月でした。
某大手企業複数社の最終面接に進んでいた私はストレスで8日間昏睡。
面接はボロボロ、まさかの全滅。
オナサケである投資会社の書類整理のバイトとして採用され、意外にもそこから再生ファンドのファンドマネージャーになるという経歴です。
色々酷い現場に行きましたが、支えてきた信念はただ一つ
「倒産で不幸になる人間を増やさない、特に若い世代を不幸にしない」
そのため、以下の活動を有志で行っています。
今回のコロナウイルスの影響により、倒産は増えます。
しかし、倒産に関する正確な知識はネットで検索しても意外と出てきません。ウサン臭い情報も飛び交っています。変な不幸自慢みたいな記事もあり、客観的に根拠を示した内容も少ない。
そこで、今回、自身の経験と法律的知識をきちんとまとめた内容を連載方式で急ぎ発信することにしました。淡々と、事実と法令に基づき書きます。
きちんと弁護士に相談し、準備をして倒産手続きを行えば、最低限、住む家は失わずに生活は維持できます。
私は実家もきちんと取り戻しましたし、家族は精神を病みましたが、直ぐ復活して元気に今生活しています。子供が就職出来なくなるとか、離婚しなくてはならないとかの勝手なイメージがありますが、ほぼ誤解です。
むしろ、会社という「底なし沼」が無くなったことで、家族は明るくなりました。それもこれも、きちんとした弁護士に相談したからです。
決して「倒産=全て不幸」というわけではありません。
ドラマ等の勝手なイメージで行動し、夜逃げや自殺に走ってしまうことに、弁護士の先生方は警鐘を鳴らしています。
私は弁護士ではありません。
弁護士を目指そうかと思いましたが、金銭的にロースクールが厳しかったため断念しました。本当に逼迫している方はただちに専門性の高い弁護士の先生に相談されることをお勧めします。
なお、「私に相談すればお金を借りれます」等と謳っている人達には悪質な詐欺師もいますのでご注意を。
以下の先生は非常に高名な方です。↓
連載内容(予定)
3/22 SNSの反応を踏まえて内容を見直しました
①実際の生活はどうなるのか?
悲惨なイメージばかりが語られる倒産と自己破産ですが、実際の経験者が
どのような生活になるかはあまり情報が有りません
情報が無いことで過剰な恐怖を抱かないよう、リアルな生活を書きます
たとえば、年賀状が正月に届かなくなるとかです
②経営者の親を殺さない方法
倒産は経営者の"名誉"を殺します。そして、自殺に走る人もいます。
死んだ方が楽というのもありますし、精神を病む人もいるからです。
どうやって経営者の親を殺さないように工夫するか?を書きます
③中小企業の社長と個人保証
意外と知られていない中小企業の社長と個人保証について書きます
80歳のおばあちゃんに数億円保証させている実態についてです
④中小企業の社長とその家族
家族で起きる問題、例えば子供の将来はどうなるのか?
親が亡くなった場合の相続はどうなるのか?
なぜ、夜逃げに走ってしまうのか?
実際に相談を受けてみて
実際に相談を受けてみて感じたことです
#倒産家族の生活
参考図書
私が学生時代に実際に読んでいた本は以下二つです。
私がこれから発信する内容の知識面はこの二冊に即しています。
なお、中小企業が今回のコロナの影響を踏まえて急ぎ取る対策については以下記事です
その他、山形の百貨店の倒産から何を学ぶか?などご参考いただければ幸いです。
【3/10追記】
スタートアップのハッシュタグもあえてつけました。
「創業支援」は世の中にたくさんありますが、「倒産するとどうなるか」を創業を考える人に説明する人はあまりいません。
再生に取り組んできた身として、創業を考える人に是非「倒産」も知ってほしいと思い、今後の記事を書いていきます。
【リンク】
第1回:リアルな生活と正月に届かない年賀状
第2回:経営者の親を殺さない方法
第3回:個人保証ってまだ合法なんですか?
第4回:社長家族はつらいよ
明日いきなり、家業の借金を背負うかもしれない
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