桜満開！ 絵本『花見じゃ そうべえ』
みんなが待ちのぞんでいた桜の開花のたよりが、全国各地から届いていますね。
今回は、お花見気分で楽しく読みたい『花見じゃ そうべえ』をご紹介！
虫歯だけでなくよい歯まで抜いてしまった、歯ぬき師のしかい。
綱渡りの最中に綱から落っこちてしまった、軽業師のそうべえ。
そうべえが手遅れだと誤診してしまった、医者のちくあん。
「みんな!! しゅぎょうを するのじゃ！お山の雪もとけて、春の花が さきはじめておる」
修行が足りないできそこないの３人を連れて、山伏のふっかいが向かった先は……。
『じごくのそうべえ』でおなじみの、いつもの仲間たちがまきおこす大騒動。
ラストは満開の桜の下、ゆかいな花見がはじまります。
「じごくのそうべえ」シリーズの最新作によせて、作者の田島征彦さんの言葉をご紹介します。
しっぱいしたっていい！ 笑いにつつまれたおおらかな世界を
「じごくのそうべえ」シリーズは、大らかな世界を描いています。
主人公のそうべえやその仲間たちは、いい歳をして、大きな失敗ばかりしている大人たちです。
そういう人たちを許さないような社会じゃなくて、包み込んであげる社会であってほしいという思いがあります。
世の中がどんどん窮屈(きゅうくつ)になっているから、せめて絵本の世界では、そういう人たちが大活躍して、みんなで面白く過ごしていて良いんじゃないかなと。
――たじま ゆきひこ
「みんなで ごちそうと あまいおさけで、さぁー花見じゃ、花見じゃあ！」
桜を見上げておおいに笑う！
そうべえたちに元気をもらえる１冊です。
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