勝手にベスト5。宮部みゆき~時代小説を除く編~
泥棒猫です。
前回赤川次郎のベスト5をnoteにあげたのでこの勢いで宮部みゆき編いきます。時代小説はこれまた別にベスト5を設けます。
★ちなみに作家を呼び捨てなのは、もうここまでの大物はアイコンだから(矢沢やTOYOTAと同じ)です。
火車
最後まで出てこないのに、圧倒的な存在感を放つヒロイン。彼女がどんな風に一人で戦ってきたかを丁寧に追っていくにつれ、辛く悲しくなる。でも最後に救われるんじゃないかな。そうであってと願う。
宮部みゆきを一冊も読んだことのない人に、一番最初に読んで欲しい。社会派ミステリーとして超一級だと思う。
ドリームバスター
宮部みゆきのファンタジーではブレイブストーリーがやっぱり一番人気なんだろうけど、私はドリームバスターのほうが好き。まだ完結していないのが残念だ。東日本大震災後の日本にも少しダブってしまい、余計に続きが読みたいと願っている。私の中で、シェンは若い頃の亀梨なんだよな。
鳩笛草
異能者、というのも宮部みゆきの一つのジャンルだ。のちのクロスファイアに繋がる話も含む、短編集。
この中でも、「朽ちてゆくまで」がいい。予知能力って、持っていると辛そうだな。でも株価なんかがわかると便利かな。
能力と引き換えに、3話ともヒロインがそれぞれ体に不調をきたすのが痛々しい。
並外れた能力は、本人をも蝕んでしまうのだろうか。自分の能力を飼い慣らすのが大変そうで、その描写も見事。
楽園
「模倣犯」の続編。本当は「模倣犯」の方をあげるべきなんだけど、トラウマになりそうなぐらい凄惨な事件が続くので、なかなか読み返すのに体力がいるの。
続編の「楽園」も、そういえば異能者の話だったな。その要素よりも、母親の愛や賢さ、胆力なんかを考えさせられる。私は、楽園のラストがすごく印象深くて。何度読んでも涙ぐんでしまう。
小暮写眞館
これってジャンルは何になるんだろう?ホラー?ミステリー?
でもそんな要素よりも、青春小説なんだと思う。宮部みゆきの描く少年、本当にいい。花ちゃんみたいな息子がいたらいいな。この恋をバネにして、いい青年になった花ちゃんもまた書いて欲しいな。
表紙の風景が物語を象徴しているようで、本の丁装ごと好き。
宮部みゆきを5冊だけ選ぶなんて無理だ。
私にとってファースト宮部だったレベル7も、龍は眠る、蒲生邸事件、杉村シリーズ、短編だと地下鉄の雨や返事はいらない、もいいしなぁ。ソロモンの偽証も大作だし。
そうそう。少年もいいんだけれど、老人もいいんだな。宮部みゆきは。その組み合わせの妙、淋しい狩人も大好き。
時代小説から5冊、も難しいなぁ。選べるかしらん。次回も宮部みゆき、時代小説編で行きます!
この記事が参加している募集
サポートして頂けると嬉しいです。 2020年秋から海外との遠恋中。サポート金は渡航費用に充てさせて下さい。