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一杯のコーヒーが変える未来

コーヒーを豆から挽いて淹れよう、と一年位前ふと思い、手動のコーヒーミルを購入しました。
近所に自家焙煎のコーヒー豆屋さんもあり、毎朝豆を挽いて淹れるようになりました。

私は料理人なので、多少の手間と時間がかかっても美味しいものを食べたり飲んだりしたいです。
それに、食に携わる人間としてもそれが大事だと日頃から感じていたので、豆を挽くことも特に面倒くさいとは思いませんでした。

それよりも豆を挽いてコーヒーを淹れるという行為自体にすごく趣があるように思います。

(ここから少しふざけてしまうので読みたくない方は飛ばしてください)

コーヒーの淹れ方を簡単に説明すると、

まずはコーヒー豆の袋を開けます。ビートルズのIN MY LIFEのように心地よいコーヒー豆の香りが漂います。

次にTHE WHOのピート タウンゼンドがやった大車輪奏法のごとく、ハンドルをグルグル回してコーヒー豆を粉砕します。豆が砕けるゴリゴリした感触がとても心地よいです。

そしてコーヒーフィルターをドリッパーにセットして挽いた豆を入れます。この辺りから頭の中にスティーヴィーワンダーの顔がチラつきはじめます。

95度に沸かしたお湯を、豆全体が湿る程度の量を注ぎます。するとブワーッとガスで膨れてくるのと同時にアコースティックギターの調べにのったスティーヴィーワンダーの優しい歌声が聞こえてきます。

そして円を描くように湯を注ぎながら歌います

♪FIRE FIRE FIRE〜〜♪

と、ついふざけてしまいましたが、実際の話お湯の温度やお湯を注ぐスピード、お湯を注ぐ高さでも味わいがかなり変わってきます。
コーヒーを淹れる行為は非常に繊細さが求められるのですね。

したがって1つ1つの工程を集中して丁寧かつリズム良くこなせたときは美味しいコーヒーを淹れる事ができますが、別の事を考えていたり、時間がなくて焦っていたりすると美味しいコーヒーは淹れられません。

つまり、その日の朝のコンディションがコーヒーの味わいに直結しているのです。

なんだか偉そうな事を言っている私ですが、バリスタでもコーヒーのプロでもなくただの料理人です。(しかもさっきまでふざけていました)

現代人の朝は非常に忙しいですよね。家事もしなくてはいけないし、子供のお弁当を作ったり、自分の身支度もしなければならないしと。

せわしない朝の中に少しだけ。
時間と手間をかけて淹れたコーヒーを通してその日の朝の自分と向き合ってみる。

コーヒー一杯分のちょっとだけ贅沢な時間です。それだけで「よし今日も頑張ろう」と思えてきます。 

自分のメンタルは自分で整え、自分のやる気は自分で出す。

これからの時代を生きるのに必要なことだと思います。



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