#143 ふきだしくんを使ってみた
某教育大学附属小の公開研究会で重宝されていたのが、「ふきだしくん」である。Google社が提供しているジャムボードの簡易バージョンとイメージしてほしい。授業(しかも1学年!)や参観者のアンケート収集として使われていた。まずもって、インストールしなくても、ブラウザで使用できる使い勝手感が個人的に好物。使用してみよたいなと考えたのは、晩のサウナの中。
帰校して速攻3学年担任に打診。「ちょっとやりたいことがあるから、総合の情報教育の枠で1時間ちょうだい。」と。快諾を得た私は授業に赴き、「学校の好きな場所をふきだしくんに書き出してみて。」というミッションを児童に課した。私は、メリット・デメリット云々を精査する前にガンガン使用させるスタンス。まずはやってみないことには、何も分からないし、得られないのである。
先陣を切った児童が面白かった。「ぼくが好きな場所は教室です。みんないいねしてね!してね!(^ ^)」一発目に来てしまった。そう、ふきだしくんには相手のふきだしに、いいねする機能があるのだ。「A君。いいねはね、強要するものではなくて自発的なものだから。」と返した。ここで児童は一つ学びを得た。次に、箱庭療法のように机上での制作活動に精を出すBさん。ふきだしの個数を指定しなかった私のミスを突くように、あっという間に複数個も書き込んでいる。文体は至極フランクであったが、デジタルは人を主体的にする媒介になるというサンプルを得た。Cさんは、「私が好きな場所は体育館です。なぜなら、みんなで一緒にドッヂボールができるからです。」と書き込んだ。ここは見逃してはいけないポイント。「私はさ、この書き込みにいいねをつけたんだよね。何でだと思う?」「理由が書いてあるからでしょ。」「そうなのよ。理由は説得力をましましにするよね。」児童はここでまた一つ、学びを得た。
明日は参観日。ここでもふきだしくんの活用は可能だ。保護者からのアンケート収集に使用できる。校内のいたるところに学年ごとのQRコードを印刷し、貼り付けておき、自分のスマホから書き込んでもらうのだ。ふきだしくんはDX化にも活用できる。校内研修や職員会議にも転用できる可能性を秘めている。
Kahoot!はデフォルトになったし、委員会ではCanvaの使用が当たり前になった。今後はふきだしくんもそれと同様に、幅広い用途で活用されていけばいいなと思う。以前は「タブレットのパイオニア」という通り名を使用していた私だが、今後は「ICT界のフランシスコ・ザビエル」と通り名を変更することにした。