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真綿のような やさしさがあります とがったものも 壊れてしまいそうなものも そのやわらかさ…
ある時、地球の 細胞だと気づいた。 すると、 我慢が離れていった。 ある時、音は 振るえだと…
山の端に 溢るる光 染まるは西の 裾の空 北の山並み 東の嶺は 肩に雲のせ 赤く浮き 残陽と …
苔むした森に 転がっている、岩や倒木は 深く、鮮やかな 緑を纏っていた。 なるほど、苔は 生…
東の空に まっしろな 羽根が一枚 落ちていた やがて北から 風が吹き 鳥の姿で 飛び立った
息ができるということ 挨拶と 微笑みがあること そこに立っていられること からだが動くこと …
端であっても、壁はなく 隅であっても、溝はなく 境目であれ、途切れはしない ここは、風の入り口 響きの行き着くところ 形うまれて 果ててゆく場所
よすがを見つけたのなら もう、形さえ要らない 見えない糸の上で 朝を待てばいい 光を映す 霧…
焦茶色の麻布が うっすら、夢見心地で 透けている 端によせても ぼんやりしている 白い空に …
ありがとう、は なだらかな音で 両手を添えて 困ったときは 瞼を寄せる 目を逸らすかわりに …
広大な 余白の中で 途方に暮れて 夢を見た 気がつくと 手のなかに 白い玉があった ほい、と…
始まりは、ざわざわ 終わりは、ふわり いつかの未来 まだ見ぬ記憶 夢と憧れ あの子はどこへ …
足もと うるおい 芽生え、流れ 光 織り込む 風の通り道 さざめき 隙間に 囀り 呟き
研ぎ澄まされた さびしさのかたまり 爆発に乗って すすむ、すすむ ふくらむ前の やわらかな さびしさを集めて 小さな小さな やさしさなら さびしさの隙間を 流れるだろうか