シェア
ナカニシモモ
2022年9月28日 14:04
ある冬のはじまりのこと。窓から光が射す束の間を部屋の中で過ごしていた。すると、ドアを叩く音がしてふたりが立っていた。どこから来たのかも名前も知らないけれど初めてではないような気がした。 ふだん、何をしているの?と尋ねると、ひとりは 森で暮らしているよと言い、もうひとりは 穴を掘っているよと言った。そのあとはみな、黙ってストーブの前でただ、ぼんやりとして外が暗