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半導体OSAT ランキング2021Q2
世界の半導体OSAT上位10社の収益は前年同期比26.4%増加し、2021第2四半期の売上高は78.8億米ドルになりました。
🟩半導体OSAT上位10社は増収
TrendForceは、2021年2QのOSATのランキングを発表しました。東京オリンピックやサッカー欧州選手権などのスポーツイベントによる大型テレビの需要、リモートワークの急増によるIT製品の需要、自動車用半導体とデータセンターの市場需要などにより、OSAT業界の収益は増収しました。
OSATとは
OSAT(Outsourced Semiconductor Assembly & Test)とは半導体の組み立て、テストを請負う後工程専業のメーカーです。一般的に半導体の「後工程」といわれ、ウエハーに回路を形成する「前工程」を経て、チップに切り分け、電極と接続し、樹脂で封止する製造プロセスを担当します。
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OSAT業界全体が成長し、30%以上高成長した企業がある一方、一桁台の成長にとどまった企業があります。
🟩高成長OSATの要因
5Gスマホ、ノートPC、自動車用チップの強い需要の恩恵を受けたことで高成長に結びつきました。
最大手ASE(日月光投資控股 )
最王手のASEはKYEC(京元電子)のパンデミックのクラスターの影響による、KYECからの生産の移管により35.1%と収益が急増しました。
中国企業の成長
中国の半導体自給自足の政策に沿って、中国企業JCET(長電科技)、 TFME(通富微電)、TFME(通富微電)は大きく成長しました。
特にTFMEは68.3%と目覚ましい成長を達成しました。主に同社が好調なAMDのOSATであることに起因します。
オリンピックの需要
大型テレビなどのパネルディスプレードライバーICのパッケージングが好調でした。ChipMOS (南茂科技)とChipbond(頎邦科技)は、DDIやDDIを含むドライバーICを主に扱うOSATのため大きく成長しました。
🟩低成長のOSAT要因は
KYEC(京元電子)
KYECはCOVID-19のクラスターの影響で生産能力が低下しました。そのため低成長に留まりました。
SPIL(品精密工業)
SPILは主要顧客の華為技術(ファーウェイ)の、スマホICパッケージング需要が急落したため、低成長にとどまりました。
🟩まとめ
半導体OSAT業界は半導体需要が高いことから、2021年第2四半期に収益が増加した
半導体の後工程の技術は日本の存在感が強い分野と言われるが、日本には有力なOSAT専業企業がない。日本企業も存在感を維持できるように頑張ってほしい。
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