見出し画像

vol.180/ Short trip → Fukuoka 05

いよいよ福岡最終日の朝。
今日も今日とてゆっくり起き、まずはシャワーを浴びる。毎回思うけど普段は朝からシャワーを浴びる習慣は全くないのだけれど、ホテルや旅館に泊まるとやたらシャワーを浴びたくなるしはたまた散歩に出かけたくなる。(この衝動私だけでは無いはず…!?)



あんなに楽しかった福岡の旅も今日で終わり。旅の最後はどうしてもセンチメンタルになりやすくなる。けれどその反面、我が家がやたら恋しくもなる。いつものお布団で早く寝たい、いつものようにキッチンに立って料理をしたい、植物にたっぷり水をあげたい。そんなことを思えるから、旅は“普段”とか“普通”とか“日常の素晴らしさ”みたいなものを再認識させてくれるから大好きだ。



そんなポエムじみた事を言ってる場合ではなく、パッキングをさっさと終わらせるという任務に加え自分の身支度の任務もどれも果たせていないことに気が付く。今回の旅は1ヶ所を拠点にしたのが大正解だった。ホテルを点々とする旅もそれはそれで楽しいのだけれど、なんせパッキング/アンパッキングがしんどいと思ってしまう。ホテルはどれだけ自分の部屋のように使いやすく、また自分が数日で馴染めるかを優先したいので私はロードトリップはあまり向いていないかもしれない。(憧れは増すばかり)

パッキングを高速で終わらせ自分もササっと整えて(基本的に旅ではメイクをしないというのがマイルール)ホテルを後にする。それにしてもこのホテルだけではなく街を歩いていてもどこへ行っても海外の方々が多いこと多いこと。こうしてまた国を行き来できることや多文化に触れる体験ができることはパンデミックを経験した私たちだったら“当たり前”とはもう思えないはず。こんなに飛行機が飛ぶことは有難いことだったんだとか、私たちはこんなに国に守られていたんだとか。遠くで当たり前のように作用していたものたちがぐっと近くで作動して身に染みた感覚が誰しもあるはずで。これらは忘れてはいけないなと思うし感謝をいつでも持てる自分でも在りたいなとしみじみ思うのだ。そして端的に、日本を訪れてくれる海外の方々もそう、私たち日本人が日本を旅できることもそう、嬉しくて堪らない。



今日の帰りの便が夜なので実質丸1日福岡旅を満喫できるというプランニング。最後の日に行くと決めていた太宰府天満宮へ私たちは向かう。電車の混み具合に驚きながら。


やって参りました太宰府天満宮、激混み!
御神木である梅の木には可愛いピンクのお花が咲いていた
特別な仮殿にて。毎月25日に行われている祭典真っ最中


25日祭
毎月25日
天神さまとご縁の深い25日に毎月執り行い、
天神さまの御神徳に感謝し、
皆様が安らかに過ごされることを祈念いたします。

太宰府天満宮HPより

前情報も何もなく訪れた私たちは後になってから知った、毎月25日に行われている“25日祭”。

25日は天神さまとご縁が深い日
菅原道真公がお生まれになられたのは6月25日、お亡くなりになられたのは2月25日と伝えられており、25日は天神さまとたいへんご縁が深い日です。毎月25日は月次祭を執り行い、多くの参拝者で賑わいます。また参道では、この日限定のよもぎを使った梅ヶ枝餅がお目見えします。
当宮では、天神さまとご縁が深い25という数字に因み、25年ごとに式年大祭を執り行ってきました。令和9年(2027)には、道真公が神様になられて1,125年という大きな節目を迎え、御本殿の大改修などの様々な事業を予定しています。

太宰府天満宮HPより

初天神祭1月25日
一年のはじめの天神さまの日は、「初天神祭」と呼び習わし、特別な日として祭典を執り行います。

太宰府天満宮HPより

そしてこの訪れた日は初天神祭に当たる1月25日。時間帯もドンピシャで拝むことができた。これも何かのご縁でサイン…!と感じざるを得なくってちょっとドキドキしちゃう、夫もちょっと嬉しそうじゃないか。私たちはいつからか神社仏閣巡りが好きになった。自然な流れでそうなった。それは仕事で携わる機会があるということも大きな理由の一つになるが、それだけでもないと思っている。歴史に触れること、その時代その時にタイムスリップしたかのような感覚を味わえること、歴史には暗くダークな面が多いが真正面からそんな現実と向き合うこと、過去があって今があって未来があるということの道筋を再確認すること…。まだまだあるけれどこれらあげたこと以外で端的に、自分は“無知である事を知る”というテーマが私にはある。私は本当に何にも知らない。恥ずかしいけれどまだまだ何も知らないのだ。だからこそ学びたいし吸収したい。そんな気持ちは無知であるという認識から生まれると思っている。どれだけ触れたって知ったって知らないことで溢れているこの世界。私たちはたったの80年前後くらいしかこの世界を生きられない。それであればできるだけ外に出て世界に触れたいし感じたい。体験したい。知らない世界を知らないまま終わらせることこそナンセンスに感じちゃう。
(ポジティブに)たったの80年前後くらいしかこの世界を生きられないのなら毎日を好奇心旺盛に生きたいし、やりたいことバシバシやりたいし、好きな人にハグやキスをしたいし、自分に素直でいたい。そんな潜在意識を何処となく感じてしまったものだからこの神社仏閣巡りが好きになったのかなと思う。恐らく夫はまた違う感覚で神社仏閣巡りが好きなんだろう。面白いのが私たちは様々な神社のお守りを集めたいわけでも御朱印をいただきたいわけでもなく、ただその場所を味わうのが好きだということだ。それが良いのだ。



それにしても太宰府天満宮の仮殿がモダンで美しかった。後から調べたら世界的建築家藤本壮介氏によるものだった。

またこの記事にもあるように斎場を彩る御帳と几帳は黒河内真衣子によるデザインだという。なんと素晴らしいものが見られたのだろう、そして何といってもこのタイミングの重なりは意図したものではなかったからこそ感慨深い。
改めて旅に来られてよかったなあ。誰かから聞いた情報より本で読んだ情報より、自分の足で赴き見て感じて触れた経験は財産になるような気がする。というか、そうであって欲しいという願いも込めて。



大変に長い旅の記事になってきましたが楽しんでいただけているでしょうか?なかなかの長編で自分が一番びっくりしていますが後ふたつの記事で終わる予定!そしてこの記事で180投稿ということにも驚きです。(ワオ!)よくもまあ180も書きましたね、と褒めてあげようと思います。

それではまた来週お会いしましょう^^

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集