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湘南移住記 第238話

火曜

午前中、衣笠のマルシェへ。〈Coco Cafe〉さん主催で、〈大明寺〉にて開催。

前日の買い出しから戻ると子の刻で、朝の七時から仕込み開始。二時間半かかると見ていたが、一時間半で済んだ。作業速度が上がった。

おかけで、余裕をもって出発できた。富士見町から、不入斗の体育館がある道を往く。到着すると、バイブス良さそうなご夫婦が歩いていたので、この人たちも参加者だろうと見当をつけて話しかける。いい感じに受け答えしてくれた。当たり前だが、まだつながってない人ってたくさんいる、と改めて思い直す。

坂と階段を昇り、本堂の建物の中へ。入り口で〈あの音〉の三橋さんに声をかけられる。三橋さんがこのマルシェに誘ってくれた。中国茶の〈好日〉さん、三崎のマイメン〈たべごとや みなと〉姉妹と話す。みなとシスターズは間借り時代に知り合った。森道市場に出たり、いまや人気店。

姉のあかりさんを「闇を切り裂くあかりさんです」と紹介しようと決めていて、いざ使ってみると、声が小さくなり、あかりさんに「え、なに?もう一回言って」と聞き返されて恥ずかしかった。

イベントはすごく賑わっていた。あとで聞き返すと、12時前にはほとんどの店舗が売り切っていたとか。いろんな人を繋ぐ。ひさしぶりにやすきムーブして、たのしかった。hatisの利益で出展者さんのモノを買う。こういう循環が大事と、地元の先輩に教えてもらったことを遂行する。

にぎわい
〈あの音〉さんのカレー


〈たべことや みなと〉のルーロー飯


店に戻り、営業開始。かなり気合を入れて、楽しんで仕込んだのだが、5食しか出ず。

十夢さん、しいねさんが二週連続で来てくれる。高橋さんもばったり。コーヒーフェスの反省会になっていた。

水曜

休日。ミカさんのお父さんが所有していたレコードプレーヤーを取りに行く。きゅうさんが車を出してくれて、ゆきゑさんも手伝ってくれた。

お昼ごはんをご馳走になる。お寿司と、芋煮、えがらまんじゅう、洋梨。お寿司は店のオープン以来、二年ぶりに食べたんじゃなかろうか。店と、つながりにお金を投資してきたので、あまり自分のために遣わなかった。普段の食事ももご飯と納豆と味噌汁くらいなもんだから、盆と正月がいっぺんに来たような感覚になる。

なにより、ミカさんのご家族、きゅうさん、ゆきゑさんと食卓を囲むことが嬉しかった。みんなでおしゃべりしながら郷土料理をいただく。こんなに豊かなことがあるだろうか。

ターンテーブル、アンプ、カセットデッキ、スピーカーを譲り受けた。一度、hatisに戻る。ゆうきくんも手伝ってくれた。みんないつもありがとう。

夜、ヒクわか来る。ジャスミンティーを出したら「暖かい」と言ってくれた。京急ストアで買ったUFO型のピーナッツ煎餅を自分で作ったと嘘をついて出した。静岡みやげのお茶をくれた。二時間くらい話す。

水曜

バイト。からの店。ぽつぽつ。

木曜

バイト、からの店。流石にかなりくたびれて、店で寝てた。ノーゲス。

金曜

バイト、少しずつ仕事を任せれるようになった。職場で自営業をしていた人にいろいろ教えてもらった。やすきが休みなしでやっている生活リズムを聞いたらしく、「週1は休みなよ」と忠告してもらった。その人も店をしながらバイトもしていたらしい。

自営業を始めて気づいたことだが、意外と店をしながら副業をしている人は多い。一時的にはいいが、意識が分散してしまい、やりたいことに身が入ら無くなってしまう危険性もある。人生の先輩の金言をい大切にして、これからの道を進む。

二日連続でノーゲス。めずらし。〈のぼり雲〉でサウナに入る。

土曜

フル営業。開店と同時に6人組入る。幸先よし。聞くと、ポケモンGOの前身になるゲームの世界大会が横須賀であったらしい。たまたま出会したスミーさんもやっていたので話を聞いた。

やすきの地元、津山の城東通りでもポケモンGOユーザーが週末にぞろぞろと現れるのだが、店にも入らず、みんなずっと下を向いて歩いているのでゾンビみたいだと地元の人は不気味がっていた。この前進ゲームの人たちは飲み食いもして、その地域に経済効果を与える。平均して300万円〜400万円ほど使うとのこと。横須賀市も行政としても協力しているようだった。これはとてもいい試み。

スミーさんは明日から静岡。お茶の買い付けと農園さんとリンクしに行く。不安と熱気の同居。〈マグヨコ〉以外に、平日でティースタンドができる場所はないかと話す。

ぽつぽつと入ってくれて、夜までやりたかったが、体力が切れそうなのでお昼で完売とさせてもらった。夕方から、お酒が切れていたので、買い出しと、多めに仕込みをする。

夜、ヒクわかに連絡すると民泊の改装をしていた。行き違いになったが合流。二人ともすごく楽しそうだった。俺らはこのまま行けるだろう。

夜、ランニング。久郷辺りをケータイ持たずに走る。すると、行き止まりの道に出くわしておもしろい。地図アプリの出現で、こういう冒険心が失われた。しかし、無理して走ると余計につかれることがわかった。


日曜

〈つきパン〉さんのガトーショコラを、朝にNujabes聴きながら食べる。Nujabesのドキュメンタリーみる。当時の宇田川町の空気を想う。


フル営業。

朝の買い出しの途中、安浦の〈YASUULAB〉でマルシェかなにかをやっていた。フリーコーヒーの文字が見えて、もらうついでに話しかけた。来月もイベントやるそうで誘われた。しかも、平日も出店者を探してるらしい。さっそくスミーさんに連絡。運が巡ってきていることがわかる。

営業中。常連の藤野さんに「顔が疲れてますね」と言ってもらえる。これはいかん。

当てが外れて、前身ゲームの人たちは来なかったが、今日はかなりの来客だった。半年ぶりに、大台に乗りそうだった。しかし、半年も低速期間が続いていたので、調子に乗らず、地道につづける。少しずつ前に進んでいけば、お客さんは来てくれる。1日1日の精度を、集中して上げる。そのために、休みをきちんと、とる。

谷戸会に来ていたよっしーが久しぶりの来店。東京で絵の展示があるそうで、フライヤーを持ってきてくれた。さすがの強運で、堀之内の〈Cafe mimosa〉さん、スピ系のクリス、鎌倉から来た写真家の女性、土器を作っているさかいさんとリンクしていた。

新規のお客さん同士が会話してたり、スッゲーhatisぽかった。やってる方も楽しい。よっしーに、hatisこのままいけますよと言われる。そこでハッとした。確かに、今はバイトでどうするか考えてて、店のことを考える時間が圧縮されていた。このマインドでは一本化はできない。そこで、お金も貯めれたし、利益は一度、横に置いて自分がやりたいことに集中することにした。その結果どうなるか。「そう決めたら、それに見合った人が現れますよ」とよっしー。ほんとそう。

ランチが思ったより出たので、仕込みのために中休みをつくると、ゆうきくんの来店のタイミングがあわなかった。ごめんね。

満昌寺さんの副住職、ムネノリさんのご予約が夜に。ムネノリさんはご結婚された。バンドでこられてた。ボーカルの方は住職でありつつ精神科医の資格も持たれていて、全国的に珍しく、有名な方とのことだった。

月曜

疲れがピークに達したので、バイト休ませてもらう。午前中、音楽を聴きながら本を読む時間を作る。日本語の成り立ちについての本。日本語とタミル語の共通点についてと、農作物によって神話がつくられた話が面白かった。

天気が良かったので、昼から馬堀海岸の喫茶店〈リバーストーン〉に出かけると閉まっていた。帰り道、もりあいくんから連絡。スピーカーがうまく鳴らなかったとのことなので、ミカさんのスピーカー、アンプ、カセットデッキを譲ることにした。

県立大学駅にできたラーメン屋〈支那そば ひらおか〉さんにご挨拶に行く。六本木のホテルのスーシェフをしていたり、料理人としてのキャリアがある方だった。


ワンタンメン


hatisでもりあい君と合流。カレーをテイクアウトしてくれた。hatisの客間の床をカフェ板にしようと相談するが、このまま白がいいとのこと。昨日はフリマで古着を売っていたらしい。みんな、経験を積み重ねている。やまのべに会議ぶりに会う。やまのべもできる人だから強力なタッグだなと思う。

庭の草刈りを少しする。買い出ししたいが、疲れたのでもう今日はあまり動きたくない。


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