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2023五島トライアスロンレポートその①【紹介編】

前書き

昨年の喧騒と怒涛のランカウイからマラソンシーズンを挟んで早7ヶ月。ちょっとした巡り合わせから今季は迂闊にも5ヶ月で遠征5本というとんでもないデスロードを組んでしまった。その一発目、五島トライアスロンが去る6月18日無事に開催された。いつものように無駄に長いレポートにまとめるものである。

五島トライアスロンとは

五島は2016年に初めてロングに挑戦した思い出の大会であり、それ以降4年連続で毎年参加していたこともあって、この3年間の開催見送りは大変悲しいことであった。しかしあくまで我々は開催地に「遊びに」行く立場。現地の医療体制に迷惑をかけることがあってはならない。残念だったが起きたことは起きたことと受け入れるしかなかった。

五島がどこにあるかご存知ない方のために(左の「福江島」が大会会場)

五島大会の特徴は、なんと言っても国内唯一のアイアンマンディスタンスの大会であることだった。以前はれっきとした「IRONMAN」大会だったこともあるが、自分がそれを知った頃はトライアスロンを再開する気は1ミリもなかった。

それが一時は狂牛病騒ぎで中止に追い込まれたのだが、同じ距離(コースは当時とは少し変わっている)で「バラモンキング」として復活して今に至る。しかし今年はまだやはりさまざまな制約から距離短縮を余儀なくされ、スイムは3キロに、バイクは約155キロになった。ランはいつも通り42.2キロである。

スイムコース

スイム会場は島南部の富江湾で屈曲したコースを2周回する。入江であることからあまり綺麗ではないものの、風の影響を受けにくく波がないので非常に泳ぎやすい。沖合に出るとややうねりがあることもあるが、これまで五島でスイムが中止になったのは聞いたことがない。開催の要項にも「スイム中止の場合」といった但書が見当たらない。

スイムコース1.5km2周

ただし、最近主流になりつつあるウェーブスタートは導入されておらず、相変わらずのフローティングスタートである。これはこれで面白いこともあるんだが・・・

バイクコース

バイクは各種ロング大会の中でも屈指の難コースとして知られている。島の中央部へ抜ける三連続のジェットコースター、島西部を北上する道の波状攻撃のような上り、テクニカルな下り、それを二周・・・そして島東部へ戻る際のラスボスのような上り・・・十分すぎる。

島西部の周回コースは一周約50キロ

あと、これまではバイクコース終盤の「距離合わせ」のような往復アップダウンがあったが、ここが本当に辛い。特に風向きが悪いと最悪で、最後の最後にとことん脚を削られてしまう。今年はその区間が省略されていたが唯一の救いだった。参加したみんなと「あそこが無くてよかったね〜!」と言い合ったものだ。

ランコース

ランはバイクフィニッシュの福江城の外濠公園から街を抜けて北上し、海沿いに出て堂崎天守堂近くまで10.6キロ行って折り返しの二周回。と書けば簡単だが、途中のアップダウンが何箇所もあり、二周回だから結局ひと山を4回超えないといけないわけで、バイクで疲れた脚を容赦無く削っていく。サラ脚で単体のマラソンをやってもなかなか厳しいコースだと思う。

平面図ではあの過酷さが伝わらないのが残念

周回コースは苦手だという人もいるが、自分は二周回ぐらいだとちょうど10キロ少々を4回、行って帰りながら着実に距離を刻んでいける感覚があるので結構好きである。一周回目の終わりにゴール地点横を通過しないといけないのはやはり酷だが、そこで周回チェックの蛍光ストラップを腕にパチンとはめてもらえるのが良い。「俺もう二周回めだもんね〜」という気分で走れるからだ(嫌なヤツや・・・)。

そして二周回目をこなしてくると、最後に福江港ターミナルの方へ左折し、ぐるっと回って五島港公園のレッドカーペットになだれ込み、歓喜のゴールゲートに至る。女性アナウンサーが「バーラモンキーング!!」とコールしてくれるのも毎年おなじみの光景だ。

参加者減少

そんなこんなでとても楽しい大会なのだが、コロナ禍の3年の爪痕により競技をやめてしまった人も多かったらしく、今年はどうやら定員割れだったようだ。いつもはAだけでも1,000人規模だったのだが、エントリー時点で680人にとどまっている。

でもまぁ、これ自体は一斉スタート時のバトルが多少なりとも緩和されるし、バイクスタート時の混雑からくるドラフティングに気を揉む展開も少なくなると思うこともできる。

バイク輸送問題

それはともかく、今回はバイク輸送に難題が立ちはだかった。佐川急便が五島行きバイク輸送から撤退してしまったのだ。さらにヤマト運輸は運送費用がリーズナブルだったヤマト便を廃止してしまった。これまで送れていたバイクポーターなどの箱が宅急便サイズを超えているため、そのままでは送れなくなってしまったのだ。

あとは宅急便200サイズの箱になんとか詰めるか、西濃運輸に頼るしかない、という状況になった。しかもホテル直送は禁止され、送付先を市民体育館の一択に指定されてしまった。こうなると前日の行動の組み立てがこれまでと全く異なってしまう。五島を目指すトラ屋界隈はプチパニックに陥った。

ただ、こういうのは最終的にはどうにかなるものだ。何事にも楽観的でないとトライアスロンなどやっていられない(笑)。

前置きが長すぎるが、練習・準備編につづく。

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