『ガメラ対ギャオス』を鑑賞する
先週の『ガメラ対バルゴン』に引き続き、本日は『ガメラ対ギャオス』を近くの映画館にて鑑賞してきた。こちらは先週とは違い完全なる初見である。
ギャオスといえば怪獣好きとしては、ラドンに並ぶくらいの有名で人気な飛行怪獣ではないだろうか。
ラドンが昭和の東宝怪獣らしく、あくまでも実在した古生物の姿に比較的忠実にデザインされているのに対し、ギャオスは独特な頭の形やメタリックな配色など、実在生物に囚われないユニークなデザインをしていると改めて感じた。
ここから、ギロンやバイラスなど奇妙奇天烈なデザインがら、どこか愛嬌であり、一周回ってカッコ良く見えてくる。そんな、愛すべき昭和ガメラの敵怪獣の一つの方向性が見出されたのではないだろうか。
ガメラも恐怖の怪獣から、子供の味方の怪獣という位置付けが明確なものになり、顔つきも優しくなり、エンディングには「ガメラの歌」が採用されているなど、作品としても、後発の作品においての基礎となる部分が多く取り入れられたのが、この作品であることが改めて分かった。
特撮においては、ガメラやギャオスの流血シーンや、ギャオスの足が切断されるなど、ここも昭和シリーズだけではなく、平成のガメラにも受け継がれる要素も存分に込められていた。
ガメラが最後は勝つと分かっていても、ハラハラドキドキさせられる効果的な演出であることを実感するのと同時に、個人的には、あまり強烈なグロテスクやショッキングなシーンは対決ものの怪獣映画には必ずしもいらないのではないかという気持ちにもなった。この辺は好みが分かれる部分だろう。
映画祭のホームページには他にも沢山の怪獣、妖怪映画が記載されていたのだが、山形においての上映は本作が最後のようである。ガメラシリーズくらいは全制覇して欲しかった気持ちもあるが、未見のガメラシリーズをスクリーンで初体感出来たことに対しての感謝の気持ちで一杯である。とても良い機会であった。
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