『ガメラ 大怪獣空中決戦』感想、平成ガメラ簡単に総括
一昨日の『ガメラ3 邪神覚醒』、昨日の『ガメラ2 レギオン襲来』に引き続き、本日は『ガメラ 大怪獣空中決戦』を鑑賞し、晴れて山形での平成ガメラの上映会は完走したことになった。
このように過去の怪獣映画を地元で再上映してくれる機会というのはそうそう無いので、とても良い機会を頂いたことに感謝したい。
また、個人的にガメラシリーズはそこまで熱心に観ているという訳ではなかったので、今回の機会に劇場で鑑賞出来たのはありがたかった。
さて、本日観た1作目は、新しいガメラシリーズとして、ガメラ、ギャオスの新しい設定や世界観について定義をしっかりしながら、ガメラが子供を守ったり人と心を通わせたりするシーンについてもしっかりと語られていて、昭和ガメラの要素もシリーズ中、一番受け繋がれている作品であるように感じた。
ギャオスのギニョールや着ぐるみの質感も素晴らしい。また、生態や行動の特徴についても、生物学等に基づいて科学的に解明されていくのが興味深かった。
ガメラの可愛さの中に凛々しさのある顔立ちやフォルムも、後々顔が鋭く攻撃的になっていくのを考えると、目覚めたばかりのガメラとして良く出来ていると、シリーズが既に終わっているからこそ感じる説得力もある。
ストーリーもメインの登場人物が事件や出来事の渦中の人物なので、謎を解いたり、現地で見届けたりと、無駄のなくテンポ良く繰り広げられる人間ドラマが魅力的だった。
さて、軽く平成ガメラについて感想を書かせて貰ってきた訳だが、この平成ガメラシリーズに監督、スタッフ、キャストの皆さんが、真剣に邦画として、大人も楽しめる怪獣映画として、楽しめるものをと真剣に取り組んで下さった結果、とても見応えがあり、ガメラの新たなファン層を広げるのに、大きく貢献したであろう作品になってくれたことは容易に想像できる。
また、ガメラやギャオスの設定の再設定や、新怪獣のレギオン、イリスの神話的、科学的アプローチが絶妙で、SF映画として、日本の妖怪もの、神話ものに精通した人にも楽しめるになっているのではないかと感じた。
そんな、創造力と熱意に溢れた作品が、4Kリマスターされ、また多くのお子さんや新しい観客の皆さんに届けられるということはとても素晴らしい事である。
今回の全国各地での再上映を通して、ガメラシリーズが更に飛躍してくれたなら嬉しい限りである。