おかしな童話(ねえさんレモンちゃん)
あまなつちゃんは、いつもレモンちゃんたちと、いっしょにいました。あまなつちゃんは、レモンちゃんたちより、大きいから、おねえさんぶっているけれど、ほんとうは、ちょっと気が小さかったのです。だからいつもレモンちゃんにいっていました。
ところが、ある日、一ばん上のねえさんレモンちゃんがいなくなったとおもったら、おおきなこえがきこえました。
れもんちゃんは、すべすべおはだの まるはだかになっていたのです。
つぎに、二ばんめのねえさんレモンちゃんもいなくなったとおもったら、またこえがきこえました。
おやおや、二ばんめのねえさんレモンちゃんは、きれいなスライスレモンになっていたのです。でも、さけんではいたけれど、なんだかちょっとうれしそうでした。おなじ、レモンちゃんねえさんなのに、いったい、これから、どうなるのでしょう?
しんぱいはいりません。レモンちゃんしまいは、とってもすてきに変身していたのです。
まるはだかレモンねえさんは、はくりきこくんや、たまごちゃんたちといっしょにケーキの中にはいりました。スライスレモンちゃんは、上にのっかって、とくいになっています。
まわりでは、にんげんのこどもたちが、にこにこしてかこんでいます。それをみた、すえっこのレモンくん(この子は、おとうとでした)が さびしそうに、つぶやきました。
いつか、ねえさんレモンちゃんたちみたいに、りっぱなケーキになれるといいですね。あまなつちゃんには、わるいけれど。
(おわり)