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ミャンマーを知りたくて⑤ 国境で奮闘する校長先生
難民キャンプを後にし、もー情報量にものっすごく疲れて、
夕食をいただいてホテルに戻ったらぐっすりでした。
しかし!まだまだ私の旅は続くのです。
まずは朝の元気をチャージ・・・。
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素敵なカフェに連れてきてもらいました。
いくつか前の記事でちょっと書きましたが、今タイは空前のコーヒーブームとのこと。
ここのコーヒーもおいしいのよ~と。
しかし私、コーヒーを飲むと高確率で頭痛と気持ち悪さに襲われるんだなぁ・・・。
う~ん、カフェラテなら牛乳で薄まるからいけるか・・・!?
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普段あまり飲まないから、そもそもまずいコーヒーの味がそんなにわからないことに気が付いたんですが、軽やかな香ばしさでこれは美味しいコーヒーです!
シャンティのスタッフさんが、近くのお店で朝ごはんを買ってきてくれました。
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中がオレンジ色の細いサツマイモ!ホクッとかぼちゃみたいな甘さでおいしい~。
白いっぽいのは中にトウモロコシが入ったモチモチしたボール・・・これもとても美味しかったけどなんていう料理なんだろう。
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辛めに味付けしたチキンの下に、もち米!
タイの細長いもち米、日本のもち米よりも弾力がある感じでとても好み。フライドチキンみたいなこの鶏肉とあうんだな~これが。
こんなシンプルな見た目でどうしてこんな美味しいかね。
さて、いっぱい食べて元気出た~!
出かけるぞ〜!
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タイって狂犬病あります?と聞いたら
「あるよ~^^」って言われてこの道に一気に緊張が走る
このカフェは、タイとミャンマーの国境の入国審査所のすぐ近く。
様子を見に行くことにしました。
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↑この記事で書いた
↓この写真の道路が、入国審査所に繋がっています。
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ギリギリ近づけるところまで行ってみた
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ミャンマーに住んで、タイで働く、または移民としてタイに来る人もいるけど、みんながみんな許可されるわけではないので、難民にならざるをえない人もいるんですよね。
ところで、真冬の日本から30度超えのタイヘ・・・と
暑いの大嫌いな私は相当警戒していったのですが、実は私が行ってからは連日わりと過ごしやすい気温で。
朝晩は薄手の長袖がちょうどいいくらいだったのですが、これがこのあたりの人たちにとってはかなり寒かったみたいです。
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そんなに!?っていうくらいガタガタ震えている人たちをよくみかけました。
基本的にずっと暑い場所だから、寒い時に適した服がない人も多いんだそうです。
このお兄さんたちも半ズボンだもんね・・・。
さて、今日は、タイ国内にある学校にお邪魔することになっています。
ミャンマーから避難してきたり、タイ国内で両親が働いていたりするミャンマーの子供たちを受け入れている学校が、このメーソートにあるのです。
かわいらしい絵の校舎が迎えてくれました。
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モーニンググローリー2という名前の学校。
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女性の校長先生が出迎えてくれて、案内してくれます。
ここはタイ政府公認の移民学校。
メーソートだけで、政府から許可を受けた移民学校が60ほどあるそうですが、どこも状況が厳しく、全部は授業ができていない可能性が高いとのこと。
以前、混乱のないころはタイの公立学校にミャンマー人の子たちも入ることができたが、今は情勢的なものもあって難しく、
ミャンマーの子供たちが安全に教育を受けるにはこういった学校が不可欠だそうです。
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コロナ禍やクーデターで開校が遅れ、2年前にできたばかりのこの学校。
去年はこの学校も開いたり閉じたりしてかなり不安定だったそうですが、
保育園から中学校まで幅広い年齢の子供たちが学んでいます。
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前はスラム街のゴミが山のように積み重なった場所のすぐ隣にあって、今の場所に移って名前もモーニンググローリー2に変わったんだとか。
この場所での運営も、政治的にも経済的にもいつどうなるかわからないから、もし移転を余儀なくされたときに移築ができる作りになっています。
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建築のことはよくわからないけど、柱や骨組みがすぐ外せるようになっているみたい。
この学校にいるのは、ほとんどがカレン族とビルマ族の子供たち。
言葉が違うので、共通語としてビルマ語を使っています。
宗教も仏教だったりキリスト教徒だったり、働く先生方も8人中6人が仏教徒、2人がキリスト教徒だそうです。
(ちなみに宗教は違うけどクリスマスは一緒に祝うよ!と言っていました。)
校舎を一回り見せてくれたところで、なかなか厳しい運営状況について教えてくれました。
ベルギーのNGOの支援で設立されたこの学校、
土地を借りていて、まもなく契約が切れるが、更新に6万5000バーツ(1バーツおよそ4円、だいたい30万円弱)かかる。
また、維持費として毎月電気代が2000バーツ、水道代は600バーツは必ず必要。先生たちの給料も払わないといけない。
運営の収入源は主に支援と生徒が払う学費。
1か月100バーツ(400円くらい)の学費をもらうことにしているが、払えない家庭も多い。
ここに通う子供たちの親たちは、工場や縫製産業で働き、賃金は1日200~250バーツ。日雇いの人も多い。
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学費を払えない子を追い出してしまったら、その子の教育の機会が完全に失われてしまう。
教育を受けられずに成長すれば、タイ国内でも、ミャンマーに戻っても、仕事がない。だから、払えない場合はとらずに、なんとか運営を続けたい。
給食を無料で作って持ってきてくれる人たちがいて、
先生たちは給料をもらわずに働いている人もいるし、
校長先生自身も、二人の子供を育てつつ、別の場所で家庭教師をしてお金を稼ぎながら、ここの運営はボランティアでされているとのこと。
年齢を聞いてみたら、校長先生、なんと私と同い年。
誇り高さと重ねてきた人生の厚みの違いにやや引け目を感じながら、
どうしてそんなに頑張れるの?と聞いてみる。
「給料があろうがなかろうが、私たちが辞めたら子供たちはどうなるの?
問題が多すぎて、ここでなんとかしないと子供たちの将来がなくなってしまう。ただ教育の機会が失われるだけじゃなくて、学校に来なくなったらドラッグやアルコールに溺れるのだってあっという間。」
「もちろん大変なことだけじゃなくって、ここを卒業してバンコクで仕事についた子たちがね、”先生、覚えてる?”って来てくれたりするの。
そして今の生徒たちに給食を作ってくれたりする。それがすごくうれしい。」
「ミャンマーの仏教では、お釈迦様、先生、両親(年長者)が大切にされる、尊敬される存在なの。わたしもこの仕事に誇りを持ってる。」
実は私の実家は祖父、父、姉、と学校の先生なので、そのことも話すと、年齢の近さもあって一気に親近感を持ってくれた様子。
厳しい状況の話をするときは真剣なまなざしだったけど、笑顔で優しくいろんなことについて語ってくれた校長先生。
「会えてよかった!あなたの幸せも祈ってる!」
いやいやいやいや・・・・
私は治安SSRの国に生まれ、何不自由なく育ってさ
そんな私に、こんな大変な状況から、幸せを祈ってくれるんだよ
胸がいっぱいになって、なんて言っていいかわからなくて、
半泣きで、あ~~~~~って頭抱えてる私の手をぎゅっと握ってくれた先生。
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こんな大変な思いしながら、私まで優しさで包んでくれる。
この手の温かさ、忘れないよ~。
一緒に写真を撮って、帰りは私たちが見えなくなるまで、見送ってくれました。
また会えるかな。
その時ミャンマーはどうなっているんだろう。
私も人のために何かやれる自分になりたい。
さて、シャンティのスタッフさんおすすめの麺屋さんで最後のお昼をいただき・・・。
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どれも見た目ほど辛くないです うま味が濃厚なスープ
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さすがにくったくたに疲れていたので、今回はこいつと戦うのは避けました・・・
お世話になりましたシャンティのスタッフのみなさまに、よ~~~~くお礼を言って!(お菓子も渡して!)
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ありがとうメーソート。
一生忘れられない経験になりました。
バンコクへ戻ります!