あなたは本当は何がやりたいのですか?
幸せになるにはどうしたらいいんだろう?
誰もが考え、きっと長い間胸に抱えているこの疑問に、本書はシンプルなアンサーを提示してくれます。
悦る????
聞きなれない言葉だと思います。
悦る。
「悦」は訓読みすると「よろこぶ」と読むそうです。
「よろこぶ」なら「喜ぶ」と何が違うんだろうって思いますよね。
それに比べて、「悦」という漢字は
つまり、「喜」は外からもたらされるもので、「悦」は自分の内側から湧いてくるもの。
最近メンタルケアについて海外の人から学んでいるんですが、最近アメリカの若い子たちの間で「ソロデート」というのが流行っているらしいです。
これは、字の如くひとりデート。
一番テンションが上がる服を着て、メイクアップして、誰かに連れて行ってもらったら嬉しい場所、誰かが自分にやってくれたら嬉しいこと、そんなことを自分が自分にやってあげよう、というコンセプトです。
自分が行ってテンションの上がる場所はどこ?
自分がやってもらったら嬉しいサプライズってどんなもの?
どんなことをやっている時が一番テンション上がっている?
こんな質問に、すぐ答えることができた人は日頃から自分との対話もできていて、自分自身と良い関係を築けているのだと思います。
私は昔、こういう質問に全く答えられませんでした。
忙しかったり、疲れていたりしてそれどころじゃなかった。
だけど、自分以上に自分を愛してくれる人はこの世界に一人もいません。
あなたを産んでくれたお母さんも、お父さんも、恋人も、
あなた以上にはあなたを愛していないんです。
だから、あなたはあなたの一番の親友であって欲しい。
私は、私の一番の頼れる愉快な相棒でありたい。
最近はそんなふうに思っています。
作者の田中さんは、リヤカーで本を売って日本一周することを決め、その理由を「日本で自殺を考えている人をこの本で救いたいから」と答えた際、この質問をある人から投げかけられたそうです。
「で、田中さんは何がしたいの?」
と。
そこで世の中の自殺者数の話や、昔自分も自殺を考えていたから、と自分の体験談を引き合いに答える田中さんに、重ねてその人は言います。
いや、久しぶりに本を読んでいてビビビッときました。
作者の田中さんは、この答えを出すのに7年かかったそうです。
過去の自分や、世の中の不幸に依存せず、今、ピンで立つあなたは、何がしたいのですか?
あなたは、答えられますか?
私は無理です。
これから私も何年もかけて答えを出そうと思いました。
過去の自分にも、世の中の不幸にも依存せず、私がやりたいこと。
この問いは、「自分が今大金持ちで、お金に何の不安も無くなった場合、あなたは何がやりたいですか?」という問いに似ている気がします。
自分の現状を言い訳に、自分が本当にやりたいことに目を向けないばかりか、考えることさえやめがちですよね、私たち。
“現実を見なよ”なんて言って、リアリストぶって。
でも自分の心の声に耳を傾けること、自分の可能性に蓋をしないこと。
これがとっても大事なことなんじゃないかと思うのです、どれだけ歳を重ねても。
自分にとっても、社会にとっても。
とりあえず、とっても学びが得られる本でした!
幸せになる方法、自分を悦ばせる方法、ぜひ試してみてください!
Written By あかり
アラサー女