ドラマのレビュー_121_ Destiny

しっちゃかめっちゃかだった。ただこのしっちゃかめっちゃかな感じが推理やサスペンス巨悪友情医療法廷ドラマではなく、ただの「恋愛ドラマだから」という理由で大体突破できるため、ドラマのジャンルを盾に取っていて強い。また主題歌が作品の雰囲気と全然合ってないのも、逆に椎名林檎の能力がゆえに恋愛ドラマとしてまとめあげるジャジーでパワフルな雰囲気もあって、もはや「劇伴(BGM)と演出だけが間違っている大逆転現象」のような、そんな印象を受けた。最終話で振り返って駈け寄っちゃうようなドラマなんだから、もっと2人の世界/恋愛/異常さに極振りした感じにチャラけたらよかったのに、目標と手段があってないような、そんなチグハグさが終始付きまとっていた。石原さとみはやはり石原さとみ本人役しか出来ず評価は低く、逆に高畑淳子の有能さに毎度舌を巻かざるを得ない。宮澤エマはかなり良く、ポスト脇小池栄子筆頭でもある。