見出し画像

ミミズがあなたを待っている【すぐそこにいる家畜 #2】


ミミズコンポスト、ちょっとでも「へー、やってみてもいいかも」と思ってくれた人がいたら挙手願います。

こちらが最初の記事。

今日も朝からティーバッグとバナナの皮とコーヒーマシンのパッドを入れてやりました。

明るいのが嫌いなので、蓋を開けると「ひゃっ」という感じで皆様一斉に物陰に逃げ込んでいくんですが、そのあわてふためきようが可愛らしくさえもあります。

始めたころは、ミミズ達の好む環境が作れず死なせてしまうんじゃないか、逃げられてしまうんじゃないか、と心配だったのですが、最低限のことに注意すれば大丈夫そう。


これが私のミミズ箱。
可愛くないですか?

ここまで聞いてもそそられないけれど、もうちょっと詳しく知りたい、という稀有な人のために、ここからさらに詳しくミミズコンポストについて書かせていただきます。



ミミズ以外を増やしてしまわないか?

うちはまだ導入して丸一年経過していませんが、春に始めて暖かい季節が終わった今の時点まで、特に害虫には悩まされていません。

「ミミズではないかも?」という怪しい幼虫は見かけましたが、すぐに文字通りつまみ出していたのでセーフ。アジア文化の必殺技、割り箸が活躍。


ダニ

砂粒みたいな小さな虫は大量にわきます。これはダニらしい。それも生ごみの分解を助けてくれるようなので、害虫と決めつける必要はありません。しかし問題がないわけではありません。

寒い日にコンポストを部屋の中にしばらく部屋の中に入れておいたら、コンポストから結構離れた部屋までもこのダニは遠征してきていたのです。それにより、家の中にコンポストを置くのは無理があると思いました。


ハエとか

家の中に生ごみを置いておくとコバエがきて大変なので、ミミズコンポストにもコバエがわくことを心配していましたが、大丈夫でした。

土の上にマットをきちんとかぶせておくことで、コバエが卵を産み付けることはある程度防げるようです。


ミミズコンポストには、よく観葉植物の土から出てくる黒い羽虫がわくこともあるそうです。それは、観葉植物なら水のやりすぎ、水はけが悪い時に発生しがち。コンポストも水分管理に気をつけないと出てくるようです。

うちは木箱にしたので、湿度が割と一定に保たれていたのではないかと推測します。


匂い

箱が新品の時には、蓋を開けると新しい木のにおいに包まれました。新築の木造家屋の匂いとかを考えてみてください。

半年以上たった今、木のにおいはしないけれど、特に何もにおいは感じられません。コーヒーの残り香がする程度。

生ゴミを土に埋める・・・というよりも、埋めきることもなく、土と混ぜる程度。そんなもので生ゴミ臭がしないか、気になるところですが、暑い季節でもにおいは全く気になりませんでした。メーカーによると、ミミズコンポストのにおいは「森の土のにおい」だそうです。そうかな?


ミミズは逃げるか

うちの場合、いつか食べた焼きそばの麺のくず、みたいなものが時々ベランダの床に張り付いています。それはミミズのミイラ。つまり、ちょこちょこ逃げてる。

これ読んで心が離れてしまった人、どうかカムバック。

容器の上のほうまでゴミがいっぱいに入っていると、這い上がってきてしまうのです。しかし哀れなことに、水気がないところではすぐに死んでしまう。愛情込めて購入した可愛い家畜。愛情込めて培養した労働力なのに。勿体ない。あ、いや、かわいそう。


コンポスト容器を選ぶ時に読み漁った口コミによると、暑すぎたり容器内の水気が多すぎたり、PH値が偏ったりしていても逃げ出すようです。

それを防ぐために私が気を付けていることは、「あげてはいけない」となっているものをあげないことだけ。

では何をあげてはいけないか?は次の項目に書きます。

ゼロウェイストは無理なのだ

ミミズにあげられない生ゴミがあるのです。

ざっくりいえば、酸っぱいもの。刺激物。自然分解されないもの。されにくいもの。

酸っぱいものは土の酸性度をあげてしまいます。レモン、蜜柑等の皮とかは成分がミミズにとって毒でもあるそうです。塩もまた、土をダメにしてしまいます。刺激物に関しては、玉ねぎとかニンニクとか唐辛子とか。全身が粘膜でできているような生き物だからでしょう。

あんまり腐敗したものも良くないようです。そういうものを避けても、混ぜないでいると土やマットにカビがはえてきたりもするんですが。ミミズの温床がカビの温床になるのも気持ちが悪いと思うので、私はギリギリかびてないものは入れるけれど、カビが見えているものは別に捨てています。

自然分解されないもの、されにくいもの、といえばプラスチック。固いものも同様。いつまでもそのまま残ります。

肉類は食べるようですが、何よりも肉はにおいで害虫や害獣を招くので、入れないほうが良いらしい。(ほどほどに入れると結果的に土の栄養価を高める、という話もある)

種がついたものもあまりよろしくない。パプリカの芯とか。環境が良すぎて発芽しまり、箱の中がモヤシまみれになります。

有機栽培の野菜や果物である必要はないけれど、観賞用の切花等は農薬の濃度が高すぎるので与えられないそうです。



意外に与えたほうがいいもの


紙です。特に湿度管理が難しい容器の場合、常に与えるゴミのうち5割は紙にした方がいいらし。紙でなく、枯葉とかでも良いんですが、紙でも漂白した紙、印刷するために表面にプラスチック加工してある紙、防水性を高めるために凝縮してある紙、等は向かない。


留守のとき

一般的な動物なら誰かにお世話を託せますが、ミミズはどうすればいいんだ?と悩みますが、涼しい場所に箱を置いておける限り、3週間以内ならば特に何もしなくて良いらしい。

それを超える場合は天然繊維のマットをよく湿らせて土にかぶせ、土には紙切れを多めに混ぜておく。

これでいいらしい。




以上、ミミズコンポストについての経験談です。


温度が高いほどミミズはよく食べるので、#1で「困る」と書いたスイカやメロンの皮なんかもすぐに食べてくれます。

暖かい季節にはミミズは土の中に卵を産んでどんどん増えます。どんな卵かは、ググってみてください。

これ読んで誰か始めてくれて、ミミズ友ができるといいな!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集