「Stay Vulnerable」という言葉が胸に刺さりすぎたので語る
Selena Gomezが自身がプロデュースするコスメブランドで、新たに「Stay Vulnerable」というコレクションを発表した。このコレクション名の「Stay Vulnerable」という言葉が胸に刺さりまくったので、それについて書く。
「脆弱な」とか「傷つきやすい」とか「もろい」という意味があるvulnerable。だから、stay vulnerableであることは、一般的にネガティブな言葉として受け取られることが多いような気がする。私たちは常に(精神的にも肉体的にも)「強くなれ」、苦しみとか悲しみとかを「乗り越えろ」とか、「もっと辛い人もいるんだから甘えるな」とか、そういう圧力にさらされている気がするから。
そういう風潮の中で、vulnerableであることは否定されがちだし、自分の中のそういう部分は隠さなきゃいけないもののように思われがちな気がする。少なくとも私は自分のそういう部分を他人には見せたくないし、知られたくないし、ちょっとしたことですぐに傷つく自分をいやだなと思ってきた。
だから、Selena Gomezがブランドのコレクション名にこの言葉を掲げていることに、驚いたしすごく感銘を受けたし勇気づけられた。彼女は昨年発売のアルバムの中でも、「Vulnerable」という曲を発表し、その中では「もし他の選択肢が 手放すということならば 私は脆いままでいる(If the only other option 's letting go I'll stay vulnerable)」と歌っているが、今回このフレーズをコレクション名にして、強いメッセージとして発信したことに心揺さぶられた。
ずっと自分の中にある弱さを隠したい、無くしたいと思ってきた私にとって、この言葉はとても支えになっている。vulnerableであることは、ただ弱いことじゃない、きっと。繊細で、優しくて、想像力が豊かで、そういうことの裏返しでもあるはずだ。vulnerableなのは、生まれもった素質かもしれないけれど、今までの色んな経験に由来することかもしれなくて、そしてその色んな経験は、自分に苦しみや痛みをたくさんもたらしてきたものであるけれど、だけど同時に今の自分、自分らしさや人を思いやる優しさを生み出したものでもあるかもしれない。だから、自分のvulnerablityは、隠さなきゃいけない、なきものにしなきゃいけないわけじゃないはず。人の気もちを顧みず、自分の経験を否定したり、身の回りの色んなことに鈍感になってしまう必要なんかない、vulnerableなまんまでいいんだ、となんだかとても励まされた。
実際のところ、このコレクション名がどういう経緯で決まったのか、どういうメッセージが込められてるのかは知らないのだけど、私はこの言葉からこんなことを考えて、勇気づけられた。
これまでも自身の様々な困難をさらけ出し、同じように悩んでいる人たちに「一人じゃないよ」と伝え、優しく強く美しいメッセージをたくさん発信してきたSelena Gomez。たぶんずっと私のあこがれの人だろうな。