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酸化、抗酸化作用、抗酸化物質とは

酸化、抗酸化作用、抗酸化物質とは今回は酸素の構造に立ち返って少し詳しくお話します。
そもそもなぜ抗酸化作用が重要か、フリーラジカルとは何かというお話まで


■酸素
酸素の構造はO2(Oの右下に小さい2)と表され、酸素原子"O"が2つ結びついたものです。
酸素原子の中心には原子核があり、その回りを8個の電子が回っています。

大気には約20%の酸素が含まれていて、生物が生命活動を営む上で、酸素の利用は必須です。

呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部は、通常の状態よりも活性化された活性酸素となります。


■活性酸素
酸素の構造は様々な刺激によって、反応性の高い(不対電子を持ち電子的に不安定)活性酸素に変化します。
哺乳類では、取り込んだ酸素の数%が活性酸素に変化すると考えられています。
活性酸素は電子の軌道によって4種類(スーパーオキシド、ヒドロキシラジカル、一重項酸素、過酸化水素)に分類されます。


■活性酸素の役割、酸化ストレスとは
活性酸素は、生理活性物質や免疫にも関わります。
細胞間のシグナル伝達、排卵、受精、細胞の分化・アポトーシスなどの生理活性物質として利用されたり、白血球から産生されるスーパーオキシドや過酸化水素は、体内の免疫機能や感染防御(強い酸化作用でウイルスや細菌を退治)の役割を担います。
その一方で、活性酸素は体内の代謝過程において様々な成分と反応し、過剰になると健康な細胞まで傷害をもたらし、老化、がん、心血管疾患(動脈硬化など)、病生活習慣病発症など様々な病気の引き金となります。


■抗酸化能力
活性酸素による酸化を抑えることを、抗酸化と言い、活性酸素から体を守ることを抗酸化作用と言います。

活性酸素は生体内で常に産生されていますが、生体内には、活性酸素の傷害から自己を防御する抗酸化防御機構が備わっています。

抗酸化防御機構は、活性酸素の産生を抑制したり、生じたダメージの修復や再生を促進する働きがあります。

本来体がもつ抗酸化防御機構には、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼなどの内因性の抗酸化酵素があります。
ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド類、カテキン類など外因性の抗酸化物質もあります。

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