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タンパク質 ~フード・手作り食での位置づけ~
前回の炭水化物に続き、
今回は三大栄養素のうちのタンパク質について、栄養学的な位置づけをお話します。
タンパク質は、炭水化物・脂肪にはない窒素を含んでいます。
多くは硫黄も含んでいます。
タンパク質の元となるアミノ酸は、必須アミノ酸と非必須アミノ酸に分かれます。
犬猫が食事性タンパクを必要とするのは、必須アミノ酸を体内合成できないからです。
この必須アミノ酸は特に重要になってきます。
非必須アミノ酸も他のアミノ酸から合成できますが、いらないわけではなく、必須アミノ酸と同じぐらい大事です。
そして猫は、このアミノ酸の要求に関して、
少し特別な点があるので注意が必要です。
犬やほかの動物に比べて、アミノ酸の要求量が高いのです。
猫は、低たんぱく食を食べても、アミノ酸の分解を調整するということができないため、必須アミノ酸に限って要求量が高いというわけではなく、総タンパク質量(非必須アミノ酸・タンパク性窒素)自体の要求量が高くなります。
また、犬にもいえますが、猫は特にアルギニンに依存しています。
猫はアルギニン欠乏に対抗するオルニチンを合成することができず、
アルギニンが欠乏すると、高アンモニア血症となり、重篤な場合には数時間以内に死に至ります。
アミノ酸組成の調和や消化率は、植物性タンパクに比べて動物性タンパクが、一般的に良いものが多いです。
また、フード等の製品開発においては、タンパク質源は高価な原料なので、効率よく摂取するべきものとして位置づけられています。
つまりフードでは、原料コストも製品設計の際に重要視されるため、一般的なフードはタンパク質が少ない傾向にあります。
これは、私が手作りご飯を勧める理由のひとつでもあります。
AAFCO基準値を満たしているから十分だと思われがちですが、タンパク質が少ないがために様々なトラブルを抱えている子は実際多くいます。
手作り食であれば、個々の状態にあわせてタンパク質の選択、量の調整が可能なので、消化率やアミノ酸の組成が最適なものという点にも配慮したレシピ設計が可能です。
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