昨日までが平成。沁み入る言葉があった。
沁み入る言葉に出会える機会は決して多くはないよなぁ、なんて本を読めば読むほどに、人に会えば会うほどに感じる。
その機会に出会える可能性は誰にだって平等にあるわけではないし、ただ「平等にあるのだと思っているだけだ」とぼくは思うわけです。
なぜ、そんなふうに考えるのかといえば、その沁み入る言葉を聴覚で生理学的に聞くだけではなく、思考の深いところで受取り、嗜好物として受取るためにはいくつも乗り越えなければならない壁がありますね、と思うのでちょっと考えてみます。
まず、沁み入る言葉を発する人に出会えるかどうか。もしくは、沁み入る言葉が書いてある文章に出会えるかどうか。案外、容易に出会えるものではなくて、その沁み入る言葉を発せられる人は、感情と体温をきちんと乗せられる人であり、それだけの気概を持ち、経験を糧にしている人に限られます。何でもかんでも言葉にすればいい訳でもなければ、無表情で感情も乗っていない言葉を発したとしても、それは誰に対しても響くことのない独り言。
言葉に「体温」と「体重」を乗せる。これは政治家、小泉進次郎氏が先輩議員から授かった言葉として紹介している言葉で、これを踏まえて話す人と、そうではない人の間に物理的にも心理的にも距離感があるのはいうまでもありません。
そして、発信される場所に自分がいること。それは時空間どちらの意味でも必要で、Youtubeをはじめとした動画サービスが増えており、映像で言葉に触れるのも可能になってきたため、「機会に出会える機会」が多くなっているのは事実。
とはいえ、接触する媒体が増えているだけで、そこに興味や関心を持てるかどうかは個人の資質にかかっていて、要約すると視野を広く保てているかどうか。以前の自分では見向きもしなかった動画にグイッと入り込んでいけるのかどうかは、自身が見聞を広げるための少しながらの努力がされなければ達成できないものです。
地味に重要なのが、興味関心を引き出すような仲介者が存在するか。自分ではどうしようもない部分ではありますが、今はコンテンツが幅広く、いろんなジャンルが溢れてます。
その中から自分が見向きもしなかったものを、魅力的に紹介してくれる仲介者が存在するのは、自らが持つ興味関心エリアの拡大にも寄与してくれる可能性が高くなります。
ここは、コンテンツが溢れているため、仲介者になろうとする人間たちは自然とニッチな方向にも目を向けてもいるから、そこがマッチすれば沁み入る言葉に出会える機会の創出に繋がるのではないかなぁ、なんて思う次第。
ダララッと書いてきましたが、上の事柄が大切なのは大切なのですが、どうしようもないぐらいに大前提になるのが、沁み入る言葉を「沁み入る言葉」と認識できるかどうか。
感性の部分になるので、案外「それってセンスじゃん。どうしようもなくね。」みたいな反応をされるかもしれませんが、確かにセンスは重要です。スポーツにしても、ビジネスにしても、キラリと光るセンスを持っているか否かで、その成績がガラッと変わるのはいうまでもありませんし、それを実体験として持っている人も少なくはないんじゃないでしょうか。
ぼくは「センスのない」人間で、スポーツでもビジネスの世界でもよく言われてきましたし、今でも「大人スキル」みたいなものが弱いのではないかと自覚し始めているところ。上手く立ち回る、みたいな話ですね。そうそう、大人の人たちが上手なやつ。
そんなセンスも、天性のものと環境や経験によって身につけられるものとがあり、何でもかんでも天性のもので片付けてしまうのは、あまりにも暴力的な思考かもしれません。
魅力的な「言葉」を捉えて、魅力的だと感じるのには、やっぱり、言葉に触れていないといけません。上で触れてきた「人に会う」のか、「機会に顔を出す」のか、その方法は問いませんが、何れにしてもステキな言葉に囲まれ、それを自分でも発信することで「選りすぐり」を出せるようになってきます。つまり、自分のお気に入りの「言葉」や「文章」などが出てきますし、それを友人や家族はもちろん、自分以外の人に紹介をします。
ドンドンと「吸収しては外に出す」を繰り返して行くのは、言葉や文章が血肉になって身体中を巡ることを意味し、やればやるほどに後発的ながらもセンスは身につけられるものだと、ぼくは思っています。
そして、平成が終わり、令和へと改元がなったわけですが、天皇を退位された陛下のお言葉をテキストでもいいのですが、ぜひ、映像でもご覧いただけるのであればご覧いただきたいと思います。
決して長くはない言葉ですが、この中に込められている思いや経験を、ぼくは知り得ることができませんし、慮(おもんばか)るばかり。
それでも、お会いしたこともなければ、直接目にしたこともない上皇の放つ一言一句に聞き入ってしまいました。
「象徴としての私」
どんな気分なのかを想像することも難しいのですが、ぼくの中へ確かに沁み入ってくるのだけはわかりました。
(引用)
今日をもち、天皇としての務めを終えることになりました。
ただ今、国民を代表して、安倍内閣総理大臣の述べられた言葉に、深く謝意を表します。
即位から三十年、これまでの天皇としての務めを、国民への深い信頼と敬愛をもって行い得たことは、幸せなことでした。象徴としての私を受け入れ、支えてくれた国民に、心から感謝します。
明日から始まる新しい令和の時代が、平和で実り多くあることを、皇后と共に心から願い、ここに我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります。
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ぼく:遠藤 涼介/Endo-san (@ryosuke_endo)
#スポみら (元 #スポーツの未来に僕たちができること )オーガナイザー。 第一弾、新潟経営大学イベントの資金調達を目的に行ったクラウドファンディングは3サイトで募集し、すべて目標達成(総合達成率140%)#新潟 を #前向きな空気の溢れるエリア にすべく活動中。
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