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いまの会社で給料が上がらないのなら転職したらいい
あなたの周囲に「転職をした人」はどれだけいるだろうか。
そもそも転職をできるだけの期間、社会人として就労していなければならないため、この2023年時点で社会人経験が10年の人に限定するとしたら、なんて聞き方にすると、それなりに妥当な数字が出てきそうだ。
いま、これを書きながらパッと顔が浮かんでくる友人や知人を思い浮かべると、社会人経験が15年ほどで転職数が1の人間もいれば10に迫ろうかという人間も出てくる。
ボクの周りには、さすがに「0」だって人間の顔は浮かんでこなかったが、地元で両親の家業を継いだ人間はそうなるケースもままある。今回の話で対象にしたいのは、そういった社会人経験の初っ端なら家業を継承した人たちではない。
企業へ時間や労力といった労働力を提供する代わりに対価として給料を支払ってもらいながら生計を立てている人たち、いわゆるカイシャインとして生活している人たちだ。
他人の人生にどうのこうのと述べるつもりはないものの、もっと多くの人が転職って選択をして自らの価値を労働市場で問うべきではないかと思っている派閥のいち意見であることを踏まえながら、転職のすゝめをしてみる。
どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。
転職者割合の低い日本
なぜ、転職を薦めるのか。
日本は労働者の雇用を守ろうとする国だ。「教育(26条2項)」「納税(30条)」に並んで「勤労(27条1項)」が列挙されている通り、日本国には憲法内に国民の三大義務として記述されている。
これは別に社会主義国家的に国が用意した労働を国民に強いるためのものではなく、「働かざる者食うべからず」な意味で記述されているものだと理解していいだろう。
ただ、近年は働いていない者の中から働きたくても働けない者を選別するのは簡単なものではないことから、全員に一律にお金を給付するベーシックインカムの議論も生まれている点については、ボクとしては全力で実現してほしい政策の一つである。
いま、日本の平均賃金は先進国の中でも中位どころか下位グループだ。経済的に貧しいわけではないのだが、まだGDP(国民総生産)が第3位の国であるにもかかわらず、賃金は決して高いわけではない。
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「いやいや、それは平均なんだから高い人もいれば低い人もいるでしょうよ。だから中央値出してもらわないとわからないよ」なんて人のために中央値を引っ張ってきた。
中央値とは、データや集合の代表値の一つで、順位が中央である値のことで、まさにど真ん中の数値だ。
厚生労働省の国民生活調査(2021年)によると、日本の所得金額の中央値は440万円となっており、この図を見てみると、ここで記述されている平均所得金額よりも低い人たちは61.5%で、大半は平均所得金額よりも低い賃金で働いていることがわかる。
※OECDの調査結果と厚生労働省の数値が違う点は気になりながらも放っておく。「だいたい、こんな感じなのね」と理解してもらえればいい。
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じゃー、条件をよくするために転職をしたらいいじゃないかと思うのだが、就業者数6723万人に対し、転職する人の割合は5%にも満たない。およそ300万人強しかいないのである。
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企業は順調に成長しているみたい
企業側にも言い分はあるはずだ。
以下は財務省の中を除けば出てくるもので、「年次別法人企業統計調査」なるもので、これは財務省いわく『日本の営利法人等の企業活動の実態を把握するために標本調査として実施されている統計法に基づく基幹統計調査』だ。
これをみると、日本の企業2020年のコロナ禍に下がったものの、全般的に経常利益がドンドンと積み上がっていることが見て取れる。
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経常利益とは、会社が業務活動を行って得た利益のことを指すものだ。
たとえば、あなたがお店を経営しているとする。お店で商品を売ったり、サービスを提供したりすることでお金をもらうわけだが、そのお金から商品を仕入れたり、お店の電気代や水道代などの経費を引いたものが、経常利益だ。
つまり経常利益とは、お店がどれだけのお金を普通の仕事で稼いでいるかを示す指標で、会社の健康状態を判断するためによく使われるものだと理解してほしい。
なぜ、こんなに経常利益が積み重なったのか。
企業が儲けを出すために必要なことは何かを考えれば簡単に出てくる。
「売上を高くする」か「経費を抑える」か。この二つを同時に行えば、経常利益が高くなる。逆にいうと、これしかない。
しかし、昨今言われているように物価自体は上昇しているはずで、我々がスーパーでモノを買おうとするとステルス値上げなどと揶揄されるように、同じ金額だとしても内容量が減っていたりする。つまり、物価の上昇に合わせてモノの値段は上がっているわけだ。
その中でも値段を引き上げないよう、努力をしている企業がいること自体は涙ぐましいだけでなく感謝を申し上げたいところではあるが、その煽りを誰が喰らっているのかといえば、労働者だろう。
そりゃ、経費となる人件費、つまり賃金が上がっていないのだから涙ぐましい努力になるのも当然だが、彼らの賃金は引き上がらないのにモノの値段自体は上がっているわけで、そりゃ生活が苦しくはないだろうって話でしかない。
個人が豊かになるための転職
企業は企業で会社を倒産させないために、なんとか必死にあれこれと施策を凝らしては設備投資を必死にやったり、一定以上の現金を保有することで安心して経営をしようとしていることぐらいはわかっている。
いくら内部留保が多くなっていると言っても、現金として保有していない機械などを資産換算されているケースもままあるだろうから、簡単に賃上げをできない状況であることも理解できる。
しかし、それと個人が豊かになることは全く関係ない。個人は個人で、自らの賃金を引き上げるために、遠慮せず転職活動をすればいい。
いまの会社で出されている給料が他の会社でも同様の金額なのかどうかは、転職活動をしてみないとわからないだろう。
おそらく、多くの企業で働く人たちは相見積もりといって複数の事業者から見積もりを取って比較し、金額の安いだったり、サービスが充実している方を選択することをやっているはずだ。
それを自らの労働市場価値に置き換えてみるだけの話でしかない。
いまの会社で年収が400万だからといって、次の会社でも同じ年収になるのかといえばそうではない。350万のところもあれば、500万になる会社だってある。
つまり、比較してみないことにはわからないのである。
いい加減、一つの会社で労働人生が終わるなんて認識はなくなってきただろうが、それでも転職率が低いことに変わりはない。
別に独立起業しろ、なんて言うつもりもないし出来るモノでもないだろうが、転職するぐらい、いや、転職活動をするぐらいは誰にだってできる。
自分の人生と会社の経営とは労働者の場合、まったく切り離して考えたってなんら問題はない。むしろ、それに縛られているのだとしたら、損をしている可能性だってある。
どうぞ、転職活動をしたことがない人は、ぜひ転職活動をしてみてほしい。
おわりに
転職活動といっても難しいことは何にもない。ただ、同じような仕事をしている会社を調べて応募してみるだけでもいい。書類で落とされたからといっても気にすることはない。他にも送ってみればいいだけだ。
どこの会社も人手が足りていない中で必死に模索しながら経営しているのだから、転職の応募があるだけでも御の字だ。むしろ、応募がないところはどうやったら求職者が応募してきてくれるのかに頭を悩ませているので、あなたからの応募があるだけでも救われる企業があることは間違いない。
そう、転職活動をすることは企業を救うことにもなるのだ。
そんなわけで、転職活動をする人が増えることを願いながら、今日も元気に過ごしてみようと思う。
ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)
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![ゑんどう ≒ 遠藤 涼介](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40756580/profile_6ff9ba76e9999163cbca7e1eb15e0ed1.png?width=600&crop=1:1,smart)