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#10【やってみよっ対話型鑑賞】暑い夏、ひんやり涼める絵はいかが?

オンラインで、絵画作品をおしゃべりしながら30分程度じっくりみていきます♪

作品情報は鑑賞の最後に紹介します。


メンバー

今日のファシリテーターはカワセミが担当♪

鑑賞スタート!

はい、じゃあ始めましょうか。今日はこれを皆さんと見ていきたいと思います。始めにまずお1人でじっくりご覧になってください。1,2分位でいいでしょうか。

(じっくりみる)

はい。では皆さんいかがですか。どなたからでもご覧になって気になったこと、感じたこと、何でもおっしゃってください。

じゃあ、はい!

しずかちゃん、お願いしま~す。

女の子がですねぇ、走ってます。

女の子が走ってるんですね。女の子と思ったのはどこからでしょうか?

この手前のところに、白い服かな?を着た髪の毛がちょっと帽子から出てるので、女の子かなと思ったんですけども。女の子がこの絵の左下の方からちょっと上に向かって走ってる感じがします。

まってよ~

左下から上に向かってるっていう、そういう方向が感じられるんですね。皆さんはいかがですか。Stuart、お願いします。

今しずかちゃんが、その女の子が左の方から走ってるっていうような話あったんですけど、その走っていく先に、赤い丸いボールみたいなのがあるので、それを走って追っかけて行ってるような、取りに行ってるような、そんな感じがします。

つまり、左から右上の方にっていうのは、このボールを追っかけてるから。

そう、それを取り行ってる。手をなんか差し出してるような感じなので、うん、なんか本当にその手でそのボールを取りたいのかなみたいな、そんな感じがします。

右手をこう伸ばしてますね。じゃあ女の子と、あとボールについてお二人が言ってくれましたけど。
はい、遠藤さんお願いします。

は~い。一方で女の子の左の方を見ると、なんか茶色いボール?それもボールなのかちょっとわかんないんですけど、右にある赤いのに比べると少し大きくって、バレーボールみたいな感じなのかな。白い生成りっぽい感じの色をしたボールがあって、なんでこっちじゃなくて赤い方に向かって走ってってるのかなって思いました。

そっちで本当にいい?

遠藤さんはもう1つのボールを発見してくれました。で、このボールになんで向かわないのかっていうことですね。じゃあ、皆さんはいかがでしょう。
てるみさん、どうぞ。

皆さんの話とちょっと違うかもしれないんですけど、女の子が帽子をかぶってるっていうこともあるのと、最初その女の子の髪の毛の下のこれ、お洋服だと思うんですけど、真っ白のお花みたいに見えたんですけど、それと、この手のところがグレーになってるところがあると思うんですけど。とにかくそのコントラストがすごいはっきりしてて、影も割とはっきり見えていて。左上の方からすごい強い日差しが照ってる感じがして。

はい。

まさに夏、今の季節というか、夏なのかなと思いました。で、同じように左奥にいる2人の人に見えるんですが、その人の白いお洋服もすごく真っ白に見えていて、同じ方向から光が当たっていて、白く見えてるのかなっていうことで、すごい季節感を感じました。夏っていう。

ミーンミーン(SE 蝉の声)

てるみさんは、この女の子のお洋服のコントラストと、左の上の方のこの人物も画面全体も光と影がすごくはっきりして、そういうところから夏の季節感を感じるんですね。皆さんもそんな感じですか?
Stuart、お願いします。

そうですね。やっぱり私も季節で言ったら日差しの強い夏って感じがするんですけど、あとやっぱりこの緑がいっぱいあって。 で、なんだろう。この画面の上の方の右側の緑とか、ちょっと紺色、黒っぽいモコモコッとしたこの緑は、

これですか?

鬱蒼とした巨大過ぎる緑

そう。それが木の葉っぱなのかなと思って。ということは、だいぶ高いところに、すごいモコモコあるから、ものすごい背の高い大きな木があって、枝がすごい張ってて、葉っぱがいっぱい茂って、緑色のこんな形してるのかなと思いました。
あとね、画面左の方がちょっと地面が影になってるんですけど、影になってるっていうことは、この画面の見えないところにも、やっぱりそうとう大きな木があって、覆いかぶさるように枝が張ってて、それが影になって、地面に影が落ちてるのかなという風にちょっと思いました。

はあい。この緑の部分にすごく注目して、ここのモコモコしたのが高い木の緑の葉っぱで、反対側の左側の影の部分にもすごく背の高い木があって、その影になってるんじゃないかという感じでしょうかね。

はい、そうです。

はい遠藤さんどうぞ~

今のStuartの木が覆いかぶさるみたいな話を聞いて、その左下の黒い影の部分が、まるで北斎の『神奈川沖浪裏』みたいな、ちょっと波しぶきみたいな感じにも見えるような形をしていて。なんか左のその影も女の子を飲み込んでいきそうな波みたいなものにも見えてくるし、右上も、上から覆いかぶさるように配置されてる木もこの女の子を飲み込んでいきそうな感じもするし、すごく左右からホールドされてる感じがしてきましたw

少女、逃げて…!
葛飾北斎『神奈川沖浪裏』1830年(天保元年)から1834年(天保5年)ごろ
多色刷木版画 寸法 25.7 cm × 37.9 cm (10.1 in × 14.9 in)

なるほど。遠藤さんはこの緑の部分、あと影の部分と、今度はその女の子との関係ですね。
は~いももさん、どうぞ。

なんか左半分がすごい暗いから、こんな全体が影になる何があるんかなと思って。木とかそんなちゃちいもんじゃなくて、なんかUFOみたいのが、知らない間に不時着しようとしてw、忍び寄ってるぐらいの。緑色だからみんなちょっと油断してるけど、この右上のやつも木じゃなくて、雲の形した宇宙船みたいに見えてw右下の明るいところもちょっと月の地表みたいな感じだし、ここどこなのかなと思いました。

www

ありがとうございます。さっきStuartがこの左の大きな影の部分、木の影じゃないかって言われてたんですけど、ももさんはこれもっと違う大きなもの、宇宙船みたいなものがやってきていて、この場所自体もどんな場所なのか不思議になってくるっていうことですね。

もっと後ろまでずっと同じ影のように見えてて、左上まで。そこらへんまで全部1つの巨大な何かの影。手前の左側のボールを飲み込んでるあたりまで、全部同じものの影かなと思いました。

さっき遠藤さんがこの波のようだって言った、ここから始まって、後ろの方まで、全部何かの影じゃないかっていうことですね。 で、それが女の子を飲み込もうと、なんかそんな感じもしてきますね。皆さんはどう思われますか、この影の部分。きーぼー、どうぞ。

僕もももさんと一緒で、ここはどこなんやろ?っていうのがずっと疑問やって。特に地面は何の地面なんだこれはって。手前側と奥側の濃い緑っぽいところ、奥の方に2人、人がいるところとかが、どんな地面なのかがわからなくて、ここはなんだと思っています。

君たち、本当はどこにいるの?

はい。きーぼーもこの場所についてだんだん疑問が湧いてきてたんですね。

そうですね。

はい、Stuartどうぞ。

この手前に女の子がいる場所と、あと奥の方に人が2人いるのが、なんか全然別の世界みたいな感じがだんだんしてきました。大きさの割合からいくと、この奥の2人と手前の1人の女の子の間の距離がすごくあるような感じがするんですけども、なんだろうな、飲み込まれそうな、ちょっと危機迫るというか、手前の方は危ない感じががしてるんだけど、奥の2人はそれとは全然無縁の世界というか、2人で立ち話をしてるような感じがするんですけど、危うい感じとかは全然なくて、手前と奥とで違う世界みたいな感じがしてます。

じゃあStuartは、この手前の世界と後ろの世界は別世界じゃないかっていう感じなんですね。

そうですね。地続きみたいに見えるんだけど、別世界な感じがするという感じですね。

なんか別の世界っていうと、どう違うんでしょうね。この2つの世界は。

どう違うんだろうな。はい。ちょっと考え中ですw

は~い。でも、後ろの2人の人物は割と平然としてるというか、ちょっと日常的な感じもするんですね。
はい、しずかちゃんどうぞ~。

はい。後ろの人物ですけど、後ろの人物も光は当たってるけど、やっぱりこの木の葉っぱみたいなやつがすごいギリギリまで迫っていて、気づいてないけどやっぱこの女の子みたいにホールド寸前みたいな、そんな感じにも見えるなと思ってます。あとは、この2人はおしゃべりに夢中みたいな感じで、なんだろう、全然お互いしか見えてなさそうっていうふうに見えてます。

背後に御注意あそばせ…

あぁ。じゃあこの2人は一見、日常的な感じでおしゃべりに夢中になっているけど、でもちょっと周りの世界に取り囲まれて、だんだん、だんだん、、襲われそうな感じではないかということですかね。

そうですね。2人は日常っぽいけど、さっきの女の子が影に追われてとか、そういうところからすると、この人たちも別にすごく安全っていう感じに見えないというかですねw そんなふうには見えます。

後ろの2人にも危険が迫ってるんですねw
はい、Stuartどうぞ。

僕地続きって言ったんだけど、なんか眼鏡外してよく見るとw、なんかさぁ、老眼でさぁ、だめだよねw

はははははwww

眼鏡外してみるとw、この緑のところが水?!とかって思って。描き方が、シャーシャーシャーって横ってか、ちょっと斜めっぽく線が走ってるような感じなので、なんかどす黒い濁流とかにも見えてきてw 僕、なんとなく緑の芝生みたいなところに黒い影が落ちてるのかなって思ったんですね。で、地続きとかって言ったんだけど、よく見ると、そのシャーシャーシャーって流れてる感じが、川の流れ?しかもどす黒くて濁流みたいな感じで、すごく激しく流れてるみたいにも見えてきて。そうすると今しずかちゃんが言ったような、奥の2人も必ずしも安全な立ち位置じゃないみたいな感じが、本当に濁流に飲み込まれそうな2人にも見えるなと思いました。

ドッドッドッドッド(SE 濁流の音)

ありがとうございます。この緑の部分は、実は水じゃないかっていうことですね。ここは川とか池とか。
はい、遠藤さんどうぞ~。

はーい。この女の子と大人2人の間にすごく距離があるっていう話もStuartさっき言ってたけど、なんかそこに川みたいな、濁流みたいなものがあるっていうことが結構衝撃的で。もう一生会えませんみたいな、すごく悲しい未来が待っているような感じにも思えてきて。で、結構さっきから皆の話を聞いてると、『対』になってる言葉が結構たくさん出てきてるなと思って。その「明暗」だったりとか、「向こうの世界とこっちの世界」で別の世界とか、あと「右と左のボール」とか「大人も2人」みたいな感じとか。

はい。この画面の中で色々なものが『対』になってるというところからどう思われましたか。

そう、それを全部連動させていくと、このボール2つをこの奥にいる大人2人と重ねるんやとしたら、右の方に拾いに行ってるのは、その右の白い女の大人の方を追いかけてるみたいにも見えてくるのかなって思いました。

なるほど。この2つのボールのうち、右のボールは後ろの大人の右の白い人の方に対応して、で、そちらを追いかけに行ってると。では、皆さんどう思われます?
はいどうぞ、きーぼー。

僕もちょっと『対』、「光と影」みたいな対の話が気になってて、「大人と子供」なんやなっていうのも気になってました。

はい。じゃあきーぼーも『対』を発見してくれて、「大人と子供」っていう対もあるっていうことですね。
はい、てるみさんもどうぞ~。

はい。無理やり『対』にする感じになっちゃうかもしれないですけどw、そういう意味で言うと最初から思ってたのですが、この女の子はさっきね、波から逃げるみたいに走ってるっていう話もあったと思うんですけど、結構、女の子がすごく動きがあるのに対して、走ってるボールを追いかけるって感じだったら、もっとボールも動いてる感がある感じになるかなと思うんですけど、ボールはこの2つともすごく動きがないというか、なんか緩急じゃないんですけど、そういうちょっと無理やりですけどw 『対』っていう感じもあるなというか。この女の子だけがすごく動きが感じられて、あとは、ちょっと動きのない感じっていう、そんな風に感じました。

止まっているのはボールなのか時間なのか…

じゃあ、この2つの対になってるもののうち、動いてるものと動いてないものがあって、で、このボールは割と動きが少ないっていう感じですね。

はい。なんかちょっと止まってる感じがしました。

はい。こう色々なものが対になってる画面ですね。
はい、遠藤さんどうぞ~。

はーい。なんかまるでここは宇宙のようだみたいな話があったように、右のボールに向かって走っていってるけど、走っても走っても一生そこにたどり着かないような、ちょっと地球上では考えられないような、引力なのか無重力なのかわからないけれども、なんかおかしなものが働いてるのかなっていう感覚にも陥るような、今のてるみさんのボールの動いてなさっていうところから感じたことなんですけど、

はい。

あともう1個、その右のボールは赤くって華やかで、しかもちょっと艶があって、新しめなのかな?なんかすごく子供的には興味をそそられるようなビジュアルをしているのに対して、やっぱり左の最初言ってた生成りのバレーボールみたいなのはw、なんかちょっと使用感みたいなのもあったりとか、ちょっと古さみたいなところから、あんまり興味がないとか、そういうことも言えるのかなって思うと、右の方に愛着を持つ理由を大人に重ねた時に、どんなことが言えるんだろうって、ちょっと思いました。

ありがとうございます。右のボールの方は、追いかけても追いかけても届かないような感じもすると。でも、こちらの方が心惹かれるボールなんですね。で、それを大人と重ねるとどんなことが言えるんでしょうねぇ。
どうぞ、しずかさん。

ちょっと大人とはうまく重ねられなかったので、少し違う視点なんですけど、生成りのバレーボールは、確かに生成りだなと思ってw この薄汚れ具合がちょっと『過去』みたいな感じもするなと思ったんですよね。赤い方が光ってるのが『未来』みたいな。さっき遠藤さんが、走っても走ってもたどり着かないって言った時に、そんな風にも確かに見えるなって思うと、後ろにあるボールが過去で、未来に向かって走ろうとしているみたいな。でもなんかスムーズに進まないとかそんなふうにも見えて。なんだろう、女の子がちょっとかわいそうというか、何か不安な気持ちにさせられましたw

あ~~~

はい。このボール2つに時間関係があって、前の方は未来で、後ろの方は過去なんですけど、でも一生懸命走っても届かない感じで、女の子はかわいそうなんですね。 皆さんはいかがですか。ボールと女の子と。
はい、Stuartどうぞ。

この画面の絵の角度がこう上から俯瞰してるような感じで描かれてるんで、その女の子が未来っていうか、その赤いボールを追いかけていく姿を上から見下ろしてる誰かみたいなのがいて、なんかこの女の子はその誰かに見られてるような感じがして、なんていうのかな、この女の子のこれからの人生とか一生とかそういったものを、うまく言えないけど、誰かが見てる。うん、天と言うか、ちょっと異次元のところから見られてるみたいな、そんな感じがします。

あなた、見られていますよ

は~い。つまり、この画面全体を俯瞰してる、また誰かの視点というものがあって、そこから女の子を見るとどんな風に見えるかっていうことですね。で、女の子の人生みたいなものが見えるんじゃないかって。じゃあ皆さん、この画面と女の子といかがでしょうね。あるいはまた他の部分に関してでも、全体的にでも。
 はい遠藤さん、どうぞ~。

はーい。やっぱり最初見た時から、とても不安な気持ちにさせられるっていうのは思ってて、しずかちゃんもさっき言ってくれてたけれども。不安要素みたいなものがせめぎ合っているのに、すごく夏みたいなw これが夜とか冬とかやったら、なんかあぁ悲しいね~とかって納得できそうなのに、夏っていうのが意地悪やな~!って思ってw すごくドキドキしますね、このコントラストは。

確かに、この全体的に色々こう不安要素がある画面の、でもどこにでもあるような夏の一風景が切り取られてる感じもして。で、すごく不安要素とか、あるいは女の子の未来に対する不穏な感じっていうのを感じている方もいるようですけれども。皆さん、いかがですか?

いや、なんか遠藤さんの言ってた意地悪っていうのが、うん、本当そうだなってすごいしっくり来て。さっき言ってたStuartが、少し斜め上から見てるっていうのを言ってくれていて、それが何かここに関係ない第三者なのか、宇宙人なのかw、神様みたいな視点なのか。だとすると、こんなになんかキラキラした世界の中に不安をいっぱいなんか潜ませてるっていうところに、なんかもう自分も、調子に乗ってはいけないみたいなw なんかそんな気持ちに少しさせられるっていうか。なんかありますよね?w こういう全てが順調だと思っていたら、急に落とし穴みたいなことが起きるなと思って。そう。でもなんか作者のすごい意地悪な目線みたいなものを感じましたね~意地悪っていう言葉から。私はそれをすごい感じました。他の方はどうなんだろうw

調子に乗ったらあかんよなw

そうw 調子に乗っちゃいけませんっていう戒めかなと思って見たんですけどw

なんかこの作品は人を油断させるなって。とても油断させますよねこれ。よく見ると不安だけど、普通よく見ないから。よく見るから不安に感じるんであって、なんかぱっと見たら油断させるんじゃないですかねこの絵は。

ああ、ももさんがその油断させるって言われたのは、どの辺からそう思われます?

なんかね、どこからなんだろう。ノアの箱舟とか。なんかすごい油断させるなって思うのはどういうとこからかな。やっぱ自然の緑とか、一見こう穏やかな自然を描いてる、モチーフがね、そこがまず油断のポイント1。で、影があったりとか、気持ちの良さそうな森があったりとか。でもよく見るとそうじゃない。そういうところでしょうか。

ありがとうございます。はい。どこにでもあるようなこの夏の情景があって。で、そこで思わず油断してしまうんですけど、油断しちゃいけないという、警告のようなものが潜んでいるような、そういう絵であるというそんな感じでしょうかね。
じゃあ、きーぼー、どうぞ。

なんか僕、不安とかあんまり今感じてないけど、なんか汚いなって思っててw

まじかwww

緑のところとか、右上のモヤモヤした緑もなんか汚いし、左のその水っぽい流れみたいなところも、なんか汚い感じやなと思っててwで、なんかね、コントラスト。対称的なので言うと大人のいる側が暗くて、自然なのに汚いっていう感じに思うんですよね。で、子供の方は光ってて希望っぽいけれども、そういう汚いものに飲み込まれる、自然となっていくみたいなことをお話聞いて連想しておりましたw

どう足掻いても、汚れからは逃げられないのかもしれない…

この右上とか、水のようなところとか、その汚い部分は大人の方に近くて、子供が飲み込まれていくのかなっていうそんな感じですかね。
はいではそろそろもう時間だいぶ経ってますね。じゃ、皆さん、他になんか言い残したこととか、いかがですか?

はい!

どうぞ。遠藤さん。

はい。奥の大人はやっぱり子供に無関心というか、2人とも子供の存在にすら気づいてないぐらいの感じもあって、その大人の汚さと子供のキラキラした未来を意地悪な感じで見てるこの絵は、大人の汚さを描きたかった、あ、違うなぁ、でも子供のピュアさを描きたいわけでもない気がする。なんか『人間』ってこうだよなっていうw あ~うまく言えなかったw

私はなんか向こうの大人の方がわかりやすいなと思っていて。子供の方が複雑に描かれている。だから子供の複雑さとか、はっきりしなさとか、そういう分けきれないとか、そういうのを描いてるのかな。なんか大人の汚さ、子供の無垢さっていう感じにはあんまり感じなかったですかね。

は~い。つまり、大人が悪で子供が善みたいな、そんなものではなくて、連続的な部分もある感じでしょうかね。
皆さん、すごくいろんなこと言ってくれて、ぱっと画面を見た時に、ちょうど今の季節かなっていう感じがして、どこにでもありそうな夏の風景かなっていう感じなんですけれども、その中にいろんな対立する2つのものを見出してくれて、そして斜め左上からこの情景を見ているようなこの作品に潜む意地悪い部分をあぶりだしてくれて、すごく意外な見方ができて、私にとってはスリリングでした。どうもありがとうございました。

お疲れ様でした!ありがとうございました~!

今回鑑賞した作品

フェリックス・ヴァロットン『ボール』(1899)
49,2 × 62 cm オルセー美術館

アフタートーク

ヘビーな絵だったねw

これ、変だよねw

変な奴やなw や~~やりよるなぁヴァロットンw

www

なんかさ、何かを感じるんだけどすごく言葉にしにくい感じがして。なんか私と絵の間にいろんなものが漂ってんだけど、どこをピックアップしてどう話せばいいのかなみたいなのが、すごい難しい。

同じやわ。言語化難しかったよね!

なんだろう、茫漠としつつみたいな。すごい難しいですねこの絵って。

癖がある。決していい人ではないだろうね。ヴァロットン。会ったことないけどw

絶対世の中の人、隣に住んでる人のこととかもちょっと斜め上から見てそうじゃないですかw

でもこれ解像度高すぎひん?

いつも見てるんかい、みたいな。

www

そうかも。バルコニーとかに出て見るんじゃなくて、窓の中からめちゃくちゃじっと見てるって感じするよねw

コワイーw

すごいわ~。あのStuartが濁流って言った瞬間に、う~わっ!て思っちゃったw 写実的なもの?リアルな現実を見てても、そこに何かを投影するっていうことが頭の中で自動的に行われていて、それが表現にも現れるんやろうなこの人の場合。同時に起こってそうな感じがした。

でも、自分が同じ草原を見て、濁流に見える。で、こういう風に描けるかって言われると、なんか描けない気がして。

普段から濁流に見えてるんだろうね。

そうそうそうそう!すごい絵やなぁ~。

この影のところとか、多分、人によってはいろんなふうに見えてくるから、ちょっとこちら側の心理の投影みたいな部分もあるかもしれない。


ロールシャッハテストみたいな。

ちょっと心象風景っぽい感じもありますよね、これ。現実を書いてるようで、実は心の中の孤独みたいな。孤闘とか。

そう、すごい距離があるから。

あ~距離ね~~!確かに子供と大人の間にすごい距離を感じたのと同じぐらい今日はこの作品と自分の心の距離が半端なかったっていう感じはするよな。

なるほど~

あんまり近づきたくない。いい、これぐらいでw ちょっとなんか夏の涼しさを感じるね。冷ややかな気持ちw

確かに。今の季節にぴったりな夏の怪談作品やったねw

変だなー変だなー 怖いなー怖いなー おかしいなーおかしいなー(SE 稲川淳二)


おわり

最後までお読みいただきありがとうございました!

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次回は来週8月9日(金)ごろにUP予定です。またぜひ読みにいらしてください♡

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