旧来のフレッツ光サービス用のルーター(ホームゲートウェイ)をXG100-NEと入れ替えて無線LANのパフォーマンスを改善(NTT東日本・NTT西日本)
NTT東日本・NTT西日本と直接(あるいは、提携ベンダー経由で)フレッツのアクセス・サービス(Bフレッツ、フレッツ光ネクスト、フレッツ光クロス、等)を契約し、ひかり電話も利用する都合上、お仕着せ(純正品)のルーター(ホームゲートウェイ)を使用中の方は少なくないと思います。
実家が上記の状態です。ひかり電話を導入した当初は大きな問題はありませんでしたが、無線通信については、旧来のルーター(ホームゲートウェイ)の内蔵無線LAN機能およびオプションの無線LANカード(2.4 GHz 帯)の性能にこのところ不満が募っていました。
ホームゲートウェイに他社製のルーターやアクセス・ポイントをぶら下げて無線通信の高速化・安定化をはかる方は多いようですが、ふと思いついて、10 Gigabit のフレッツ光クロス用の XG100-NE を 1 Gigabit 以下のフレッツに使用してみました。
入れ替え後、無線通信のパフォーマンスは極めて良好です。(※ 旧来の純正品(日本電気(NE)製、沖電気工業(KI)製、三菱電機(MI)製、他)とは異なり、5 GHz および 2.4 GHz の無線通信装置を内蔵している XG-100NE(日本電気製)に 2.4 GHz 帯専用の無線LANカード(SC-40NE・SC-40NE「2」(日本電気製)ExpressCard/34)を取り付ける必要はありません。無線LANカードを取り付けるスロットは装備されていません。)
XG-100NE の無線LAN仕様
10 Gigabit(IPoE)で運用中の XG-100NE についてはインターネット上に数多く不平や不満が書き込まれていますが
1 Gigabit 以下(旧来の PPPoE)で運用してみた限り XG-100NE の動作は安定しています。フレッツ光を利用中の皆さんにとって真新しい点はないと思いますが、備忘録として、幾つか設定画面をこの記事の末尾に引用しましたので、ご参照ください。
追記
型番がPRで始まる一体型ルーター(ホームゲートウェイ)はルーター(上半分)のWANポートとONU(下半分)のUNIポートが短いイーサネット・ケーブルで繋がれた製品です。電源は共有(下半分を経由して上半分に供給)されていますが、上半分と下半分は独立して機能します。
追記
型番がRT・RS・RXで始まる分離型ルーター(ホームゲートウェイ)については、XG-100NE をONU(光ファイバー配線のないマンション・フレッツの場合はVDSLモデム)と接続します。
型番がPRで始まるONU一体型ルーター(ホームゲートウェイ)については、ルーター(上半分)のWANポートとONU(下半分)のUNIポートを接続している短いイーサネット・ケーブルを抜いて、ONU(下半分)のUNIポートと XG-100 NE のWANポートを接続します。
(※ ONUのMACアドレスをNTT東日本・NTT西日本が局側で管理しているので、中古のONUを購入する等して勝手にONUを交換すると通信できなくなります。)
フレッツテレビを視聴するためにF型コネクタ(テレビ出力・RF-OUT)を備えた一体型GV-ONUが設置されている場合も、ルーター(上半分)とONU(下半分)は電源を共有しているだけなので、ルーター(上半分)の使用を止めてもフレッツテレビの視聴に影響はないと思います。(フレッツテレビは契約していないため、検証していません。)
追記
XG-100NE には RX-600KI、RX-600MI、RS-500KI、RS-500MI 等で使用されている小型ONU(10 Gigabit 非対応)を挿入するSFPポートが装備されていないため
小型ONUを使用するにはコンバータ(SFP-RJ45)を経由する必要があります。
https://www.fs.com/products/96396.html
https://www.fs.com/products/96397.html
XG100-NE の設定例
補遺
XG-100NE のAC / DCアダプターはNTT東日本・NTT西日本の旧来の製品と同様にEIAJ#4プラグにDC12Vを出力しますが、最大電流は旧来の製品よりかなり大きい3.3Aです。
補遺
(分解した)旧いONUの基盤が手元にあったので、写真を撮りました。
20年ほど前の基板ですが、全体の構成は昨今のONUと大差ないかもしれません。基板にはんだ付けされている光トランシーバー(SFF(Small Form Factor)ピン配列は2×5、片側がSCコネクタのピッグテール付)は1990年代に古河電気工業が出資し大株主であったOCP社(Optical Communication Products, Inc.)の製品です。
OCP社はナスダック市場で株式を公開した後、Oplink 社に買収され完全子会社となりましたが、その後、Oplink 社が(Koch Industries 傘下の)Molex 社に買収された結果、OCP 社も Oplink 社も消え去りました。
(※ 小型化が進んだ現在でも SFF(Small Form Factor)の光トランシーバーは中国を中心に複数のメーカーで製造・販売されており、ピッグテール付の製品もあるようです。)
尚、実際に分解してみた方々のブログによれば、最新のONUにはSFP+の光トランシーバーが使用されているそうです。また、大型のヒートシンクが基板の両面に取り付けられているそうです。
(製造)会社コード:403(沖電気工業)
正面が少し丸みを帯びたデザインのONU(10G-EPON <O>C ONU <4>)
(※ 基板の形が変わり(小型化され)ヒートシンクも変更された製品もあるようです。)
https://www.datasheets.com/ja/manufacturer/wuhan-telecommunication-devices-2855
(製造)会社コード:554(三菱電機)
直線的なデザイン・横断面が菱形のONU(10G-EPON <M>C ONU <4>)
(※ 手元にある(上記写真のONUより少し新しい・型番は同じ)三菱電機製のONUは何故か構造が異なります。筐体を分解しないとSFP+ポートに触れることはできません。)