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視点の自由研究No.157「視点_予算を守る」

映像制作における制作部の大きな仕事と言えば、予算管理だと思います。映像制作も立派なビジネス。しっかりと儲けを出さないといけません。
様々なタイプのプロデューサーがいると思いますが、とてつもないクオリティの映像を仕上げることよりも、収支が取れているかの方を重視すると思います。
今回はそうした制作部のこだわりを書いてみようと思います。

「予算とクオリティ」

映像制作のクオリティは、関わるスタッフのタイプ(巨匠クラスや新人など)、人数、さらに撮影する機材、照明、美術、衣装、さらにさらに編集、CG、音楽、ナレーションと数多くの要素を加算式で決まることがほとんどです。当然作り手としてはよりクオリティの高いものを作りたいと考えるのは普通です。その方がより効果的な映像を作ることができ、結果的にクライアントの利益に結びつくからです。

ですが、ほぼ全ての場合、予算が決まっています。クライアントも無尽蔵にお金を出せるわけではないのは至極当然。いつもプロデューサーをはじめ制作部は決まった予算を最大限活かした形で映像を作りたいと考えています。

「矜持」

予算管理は、ある意味で制作部の矜持とも呼べます。できる限り有効で賢い予算の使い方をしたい。また仕事として、儲けもしっかり構築しておきたい。制作部は、その配分を判断する権利があるため、実は映像制作における最重要ポジションとも言えると思います。

だからか、クライアントからの予算を度外視したような発注に対しては厳しくなることもある。制作部は、クライアントの予算を守るため、絶えずできるできないのジャッジを考えているのです。

「費用対効果」

広告映像はかつてのテレビCM全盛期のような大規模予算で作るものだけではなくなり、多種多様な映像を作ることが増え続けています。
映像の作り手も、都内の大きな予算のCMを作るスタッフもいれば、ビデオグラファーのような単身で撮影、編集まで対応できるクリエイターのような方もいて、一概にスタッフ人数と関係なく予算が決まっています。

仮に映像制作をしたいと思った時に、いろいろな会社から見積を取ると、大きな差が見られるのは、こうした理由があります。

逆にいうと予算が決まればクオリティも自ずとわかるともいえます。
そうした時によりいいプロデューサーを知っていると予算に合わせた様々な種類の映像を提案してもらうこともできるということです。

映像制作者も、本当に様々な方がいる世界になりました。予算を握れる制作部は予算に対して、クライアントの費用対効果、投資効率を出す必要がより求められ、それをプレゼンすることが求められています。

予算に矜持を持って映像を作る。

そんな気持ちで仕事に臨んでいます。





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