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視点の自由研究No.180「視点_空気を読む♡」
広告業界ではクライアントなどと仲良くなるとショートメッセージやチャットなどで仕事の連絡を取り合うことも多くなります。
仲良くなれば、返答もクライアント社内のスタッフのように簡易になったり、ラフな感じにもなる。
先日も「♡」でレスが返ってくるということもありました。
今回は、こうした仕事間のコミュニケーションから日本人ならではのコミュニケーションの機微をかいておこうと思います。
「違和感」
最初の違和感は、20代女性クライアントからの「♡」での返信でした。仲良くもなっていて、さして問題になるようなことはないアイコンでのレス。仕事でのやり取りなので、こちらもそんなに気にはしていなかったのですが、何か気持ち的にモヤついたのも間違いありませんでした。
自分が40代のオジサンというのもありますが、20代の女性から「♡」が送られてくるなんとも言えない違和感。
ちなみに私は既婚で、娘もおり、そのことを相手も知っているからの安心感でのレスというのもあるかと思いますが、男性としてのモヤモヤを感じたわけです。
ちょっと別の話ですが、最近ではLINEなどで句読点の「。」で文章を終わらせることで怒りの感情を読み取るなんて事象も話題になっています。
そんな些細な事と言えますが、日本語の使い方、コミュニケーションの繊細さを感じた体験でした。
「言葉と空気」
日本語の繊細な表現は、文学では大変な技巧が積み重ねれていると感じています。
前回のコラムでも書かせて頂きましたが、言葉を駆使した上で、言葉にならない感情を描き出していきます。
日本という多民族で成り立つ歴史が浅い文化ですと、日本語の使い方のさらにその先の裏を読んだりすることがコミュニケーションのスキルとして自然になっていたりもします。
まさに空気を読むという行動ですが、このスキルがとても重宝される割に、なぜか技術としての体系化ができてもいない。
以前、「言葉」というコラムでも書きましたが、道具としての使い方にかなりの力と技術が隠れている。
これから先の海外からの移住者が増えていくであろう日本で、こうした言葉の使い方と感じ方がどう変わっていくのか?
さてさて先述の「♡」、40代のオジサンからレスとして返信が来たら、あなたはどう感じますか?
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