視点の自由研究No.132「視点_多様性を求める社会」
SDGsに始まり、企業はパーパスと呼ばれる指針を示すことで社会的な活動が求められている2024年の世界。日本でも人々の生き方までも見直されてきていると感じています。協調、共生、そしてモラルが問われている時代に多様性という感性は必要不可欠になりました。今回はなぜ多様性が求めれているのか?その点を深堀ってみようと思います。
「ホワイト社会」
汚職などの金銭問題、不倫などの男女関係問題、権力行使によるパワハラ、かつてゴリ押しや有耶無耶にされてきた問題は、今かつてないほどにクリーンな行動を求めています。自分が新人時代にあったような労働環境や言葉使いなど今では使えない表現も数多く見られるようになりました。
社会はまるで漂白されるかの如く、限りなく白く潔白であることを求めています。広告表現においても、かつてあったような言葉、演出はもう見る影もありません。企業の立場から考えても、弱者やマイノリティーに配慮ができていないことが損につながる機会を良く目にするようになったためでしょう。
では、なぜこれほどまでにモラルに配慮する必要があるのか?
「人口減少」
個人的な考えではありますが、そこには人口減少が一因としてあるだろうと思っています。団塊の世代、大衆はある程度の年齢で固まっていました。多数を占めるかつて言われていた一般という人々。彼らにとって最も合理的で都合のいい社会になるのは当然で、そこには少数派を許容する気分を見出すのは難しかったのだろうと思います。
2024年の今、人口はもう増えることはなく、減る一方の世界になりました。これからの将来、さらに人口は減っていくでしょう。今まで増えることを想定にして作られてきた経済、社会システム自体を維持しようと皆が試行錯誤をしています。そうした経済基盤を支えるために、かつて多数派だったものをより幅広い層へ広げる必要が出ているのだと考えています。
だからこそ、多様性が必要になる。
「多様性を求め続ける」
社会構造自体を維持するため、かつてのマイノリティーや弱者を取り入れ多数派を増やしていく。民主主義が多数決で動くように今社会は多数派をどう維持するか自体に課題を持ってきているのでしょう。
今後さらに社会はそうした多数派を維持する力で、モラル、協調、共生を求めていくだろうと思います。まだ漂白されていくホワイト化の振り子は振れ続けていくだろうと思います。
思えば、ビジネスのスピード感も人口減少が一因だとも言えます。新しいSNSやデジタルサービスも一瞬で流行り、すぐに廃れていく。そこにはかつて浸透していくまでの人口数の多さがない世界で、浸透スピードが早くなるのは間違いありません。
ビジネススピードとホワイト化、映像業界での表現もさることながら、今後の世界を見る指標の一つであることは間違いありません。
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