舞台「ボクの穴、彼の穴。」を観てきたんだな
舞台「ボクの穴、彼の穴。」
を観てまいりました。
本当に久しぶりの表参道でした。ワタクシ、30年以上前に今回の劇場・スパイラル近くに勤務していたんです。
その後も何度か訪れておりましたが、ここ数年はとんと表参道に来る機会も減り…。特にスパイラル付近はいつ?と思ったら、ここ1年以内に来てました。おい!
まあ、そんな事はともかく舞台です。
ワタクシが観たのは
ボクチーム
(井之脇海×上川周作)
でした。
先ずは
井之脇海
さん。
ワタクシにとっては、映画『トウキョウソナタ』とドラマ「義母と娘のブルース」なんですが、改めてプロフィールを見直して、代表作と言える作品の目白押しで、そして
9歳デビューだから既に芸歴19年!
何かね、彼が出演してると安心するんですよ。
今回も確か彼の名前がクレジットされてたので、観てみようと思ったんです。
何かね、彼ってちょうど良いんです。
カッコ良すぎない。
でも、カッコ良い。
マジメそう。
でも、マジメすぎない。
それでいて存在感もある。
彼は今後もっともっと幅を広げられますよね、きっと。
何だかおばあちゃんの気持ち。見守りたいわぁ〜。
そして、
上川周作
さん。
朝ドラ「虎に翼」の主人公の兄役で一気にブレークってところでしょうか?
「虎に翼」のファンのワタクシですが、彼の名前までは正直覚えておらず、チケットを買った時には彼目当てと言うわけではありませんでした。なので今回初めて、そうか!大人計画の人なんだ!って思うほど。
観客の中には大人計画ファンとして、彼のファンも多かったのかもしれません。
何しろ、この舞台は彼ら2人しか出てきません。それも出ずっぱりです。存分に彼らの魅力を堪能できます。
ストーリーはこんな感じ。
原作の絵本はイタリア人作家デヴィット・カリさんによるもので、
それを大人計画の演出家でもある松尾スズキさんが翻訳されたものでした。
本の紹介にあるように
戦場の塹壕に取り残され、お互いへの恐怖と疑心暗鬼にさいなまれる2人の兵士の物語
別々の場所にいる2人が舞台の上で、ずっとそれぞれの思いを語り続けていると言う。
膨大なセリフを話し続ける、ある意味、
ひとり舞台を2人で演じている
感じなのです。
2人が
如何に政府により騙されて戦争に巻き込まれていた
かが描かれています。
正に、日本人もまた戦争中に騙され信じ込まされていたのと同じ様に。
どこで読んだのか見たのかあやふやなのですが、
そういう意味で
少年兵が最も恐ろしい
そうです。
彼らは純粋に言われた事を信じ、相手の兵士を自分と同じ人間ではなくモンスターだと信じ、殺しにかかってくる。また、自分が死ぬとは思っていないかの様に。現在であれば尚更かもしれません。ゲームに興じた上に、言われた事を信じる。ゲームの中では死んでもリトライできます。相手も生き返って来るし。
また、別のところで聞いたか見た話を思い出しました。
平和な世界では人ひとりを殺しても裁判にかけられる罰せられる。しかし、戦争中は多くを殺せばそれだけ評価される。この違いはどこにあるのか?
この舞台を観て、戦争について考え続けていました。
今まで2016年、2020年と舞台化されてきたらしいですが、今回初めて知りました。
是非とも10〜20代の若い世代に観てほしい舞台です。きっと戦争について、平和について考えるきっかけになると思います。
公演スケジュールは以下の通り。