舞台「桜の園」を観てきたんだな
2025年1本目の舞台は
「桜の園」
を観てまいりました。
チェーホフが没落貴族を描いた「桜の園」を書き上げたのが1903年で、ロシア革命が起こったのが1917年。ロシア史に疎いので、今回思わず年代を調べてしまった。この辺りの時代を描いた映画で「ドクトル・ジバゴ」と言うハリウッド映画の名作があるのだけれど、ワタクシはコレを小学校時代にテレビで観て衝撃を受けたのを思い出した。
なぜこんな事を書いたかと言うと、ワタクシは本舞台を観る前に、なんと無く覚えている「桜の園」のストーリーを考えて、
何とも現代の日本を見ている様じゃないか
と思ったからなのです。
外から見ると
経済的にも、科学技術的にも進んで、生活水準が高い国、日本。
でも実際には
庶民の生活水準は下降し続け、国会議員を始めとする政治家たちが国を私物化し、外国に知らぬ間に侵略されている。
まるで革命前のロシアか清朝時代の中国の様じゃないか…
とね。
なので、演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチが何を考えているのかを知りたくて、インタビュー記事を探してみて、発見。
うん。特にワタクシが思った様な意図はないらしい。まあ、良いんですけどね。
それにしても主演であり、桜の園の女主人(本当の主人は彼女の兄)を演じた
天海祐希様
の美しい事。
衣裳を担当した安野ともこさんがXに載せていたので貼っておきます。
美しい!
さすが天海祐希様です。
ワタクシ個人的には、若干、天海祐希様の今回の演技に違和感を覚えつつも、いや、それもワタクシが彼女に対する偏った印象故なのだけれど…。
何しろ、
天海祐希様は凛として美しく、格好いい
のだから…。
に対して、この主人公はダメンズ好きで、お金にもだらしない没落貴族。破産寸前なのに、贅沢をやめられず、「ワタクシ、バカだから」が口癖。実際のところ、「バカだから」と自分を卑下する事で、許されようとする慇懃無礼さを感じる。上流階級のいやらしさを持つ女性。
勝手なワタクシの印象だと、
天海祐希様とは真逆?美しい点だけが一致しているけれど。
と言う感じで、ちょっとばかりしっくりこず…。
全てはワタクシの凝り固まった思い込み故なのです。
舞台「レディ・マクベス」でも違う面を魅せてくれた
天海祐希様。
本舞台では、<正に>彼女は今までとは違う姿をこの舞台で魅せてくれていた。
と言う事なのです。
この舞台に際してのインタビュー記事を発見。⇧
そして、今回注目したのは
舞台転換の際の投影を使った舞台美術の素晴らしさ!
説明が難しいのだけれど、セットが移動して変わる際に、
まるで万華鏡の様な映像を被せていた
のが、何とも
幻想的
で、
経済的に破綻しているにも関わらず、舞踏会を館で開いてしまう様子は正に没落貴族の描く絵空事
を視覚的に芸術的に描き出していた。と思ったわけです。
あと、
本舞台「桜の園」は、さすがケラ版!
と言う感じで、
魅力あふれる人気役者ばかりの出演
で、全てを書ききれない!と思っていたら、
詳しく解説している記事を発見。⇧
結構、同意する点が多かったので、貼っておきます。
本舞台「桜の園」の公演スケジュールは以下の通り。
◻︎東京公演
公演日程:2024年12月8日(日)~27日(金)
会場:世田谷パブリックシアター
◻︎大阪公演
公演日程:2025年1月6日(月)~13日(月・祝)
会場:SkyシアターMBS
◻︎福岡公演
公演日程:2025年1月18日(土)~26日(日)
会場:キャナルシティ劇場
という事で、お腹ぺこぺこでお腹がなるのを必死に堪えたワタクシは観劇後にランチに行ったのでした。