舞台「レイディマクベスを観てきたんだな
舞台「レイディマクベス」
を観て参りました。
ええ、ワタクシ、
天海祐希様の大ファンです。
ですので、この舞台の告知があった時、即座にチケット購入に走りました。いくつかのチャンスは落選し、どうにか1枚ゲットした次第です。
先ずは劇場って言うかホールですね。大手町の読売新聞本社ビルにあります。
一昨日ぐらいまで有楽町にあるよみうりホールと勘違いしてましたよ。<大手町>って書いてあるのに。危ない危ない。きちんとチケットはチェックしましょうねぇ〜って、きっと誰も間違えてないし。って思ってたら
間違えてる人がやはりいらっしゃるようで…。おおっと!ありがちだった。
(この投稿は、出演者の宮下今日子さんのもの。)
このホール、結構新しいのに、
なぜに座席を前後同じ位置にするのか?
最近は前の席の間に後ろを持ってくる様にしてませんか?前の席の間から舞台観る感じ。それを昔通りの前後一緒の位置にするから、前席に座高の高い人が来ると観にくい事、観にくい事。
天下の読売新聞なんだから、そう言う事も考えましょうよ、全く!
そうなんですよ。今回は席自体はそう悪くないのに、前に白髪のお爺さん。おいおい、両隣の女性たちと10cmは高さが違うんじゃない?ってぐらい頭が飛び抜けてましたよ。なので、ワタクシ、上演中ずっと首を曲げて、間から覗いておりました。非常に疲れました。はぁ〜。
今回はホールに対する愚痴の連発から始まってしまいましたが、
久しぶりのストレートプレイかつ
「マクベス」を改編した内容と言う事で、
かなりの台詞量と重めな内容で、それだけでも体力も頭も使うってのに…って感じだったもので、つい。
切り替えます。
今回の舞台は
天海祐希様の圧倒的な存在感と演技
が際立ちます。
最初から最後までどれだけの台詞量だったのでしょうか?それも普通の会話ではありません。
何しろ基はシェークスピアの「マクベス」です。
時代が過去なのか現在なのかは不明だけれど、ウクライナを始めとして、至る所で戦争が起こり始めている現在とも重なる設定で、
ストーリーとしては「マクベス」という主軸があるため、国王の後継者問題が根底にあるはあるけれど、
戦地に送られ続ける兵士という存在、
(個人でなく、大きな主語で片づけられている存在)
子供を産むという事でキャリアを中断して自分を犠牲にしていた女性の不安と葛藤、
(この部分が脚本家は一番描きたかったのかな?「何がしたいのか?」)
妻(パートナー)からのプレッシャーにより精神を崩壊させる夫(パートナー)、
(女性から男性へのモラハラ、男性から女性へのモラハラ、パートナーと考えるならば最早性別は関係ない)
自分がどうすべきなのかを問われ続けているようで、実は自分がどうしたいかが問われていると言う事実、
(他人のせいにしていないか?他人任せにしていないか?なのに愚痴ばかり?自分は何をしたいのか?自分は何をしているのか?自分がすべき事をしているのか?)
等等
実は現代の問題が数多く描かれていると思う。
(カッコ)の中はワタクシ個人の分析推察意見であって、決して脚本家が意図しているものとは限りませぬ。
そして、女性脚本家らしく、ある意味、とても女性的。フェミニズムを感じますが、どうでしょうか?
それらを役者全員で語り継いでいるが、半分以上を担っているのが
天海祐希様
かもしれない。
それほどの大量の台詞。
ファンでなくても圧倒される存在感。
それでいて、押し付けがましさがない。いますよね?ワタシってすごいでしょ?って主張する実力派女優と言われる人たち。
違いますね。その辺りが。
そして、言語の壁によりマクベス役の
アダム・クーパー
さんが
ほぼほぼ無口だったから、尚更そうお感じたのかもしれない。
彼が話す日本語の台詞は「そうだ」「ああ」等簡単なもので、途中、精神崩壊寸前の彼が娘の前で心の中を吐き出すシーンだけ英語だった。
その時に思ったのだが、やはり、
彼の台詞は全て英語にすべきだったんじゃないだろうか?
字幕を投影すると言う技術だってあるのだし…。
その方が、きっと、より自然に、もっと語れた気がする。
終盤にかけて、アダム・クーパーさんと天海祐希様によるほぼほぼ横たわったままのコンテンポラリーダンスがある。美しかった。天海祐希様のオンナを感じます。何なら増やして欲しかったぐらいです。
今回の舞台の主役はこのふたりである事は明確なのだけれど、
他の5名の役者さん達の表現も素晴らしかったです。
鈴木保奈美さんと要潤さん。
おふたりとも初舞台と言うわけではないようですが、やはりドラマや映画の印象が強いですよね。
今回は、マイクありの舞台かな?と言う気がしていますが、それでも非常に舞台向きな印象を受ける声で、とても聞きやすく、もっと舞台をしたら良いのに〜と言うのが感想なんです。是非ともやってください!
他の3名の方の事をワタクシは知らなかったのですが、素晴らしかった。
宮下今日子さん
彼女はダンサーであり、舞台を中心に活躍する女優さんの模様。ワタクシは八嶋智人さんのSNSから彼女の事を知りましたが、彼の奥様でした。今回は、死んですら戦地に送られ続ける兵士を演じていましたが、「この女優さんは誰だろう?」と思わせてくれる印象でした。
「真田丸」「鎌倉殿の13人」等のテレビドラマにも出演しているが、元は劇団四季なのだそう。今回は国王ダンカンを演じていたけれど、ワタクシは吉田鋼太郎さんのように元々はシェークスピアシアターの役者さんかと思ってました。(吉田鋼太郎さんも実は劇団四季に6ヶ月間所属したそうですが)。
多分、基が「マクベス」故に、彼だけはシェークスピア役者らしさを残したのかもしれないな…と推察してみましたが、どうでしょうか?
吉川愛さん
彼女はまだ23歳ですが、発声もしっかりしてるなぁ…と思っていたら、
びっくり仰天!
なんと子役時代は吉田里琴と言う名前で活躍して、ドラマ「メイちゃんの執事」で鈴木亮平さん演じる執事の仕える天才お嬢様、麻々原みるく役を演じていたちびっ子でした!
一度引退して、改名して復帰したのですね。今回は、初舞台でベテラン実力派役者さん達に揉まれて…って感じがしなくもないですが、もっともっと舞台に出てほしいかも。アイドル女優は子役時代はで充分でしょう。
7人と言う少ない演者たちによるストレートプレイ。途中で拍手が響く事もなく、ずっしりと身体中に残る舞台でした。
勿論、カーテンコールでは拍手喝采。
公演はまだまだ続いています。
■東京公演日程
2023年10月1日(日)〜11月12日(日)
よみうり大手町ホール
■京都公演日程
2023年11月16日(木)〜11月27日(月)
京都劇場
■上演時間:
2時間15分(途中休憩15分含む)