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地中海地域における医学的に重要なクモ刺咬症:誤診,臨床的特徴および管理(Fusto et al., 02 Oct 2020)
クモは何世紀にもわたって不評を買ってきたが,その咬傷はまれなことである〔ナガコガネグモArgiope bruennichiを含む〕.地中海地域では,数多く知られている種のうち,医学的意義があると考えられているのは2種のみである.Latrodectus tredecimguttatusとLoxosceles rufescens である.クモに咬まれた場合,予兆や症状がないため,ほとんどの診断は推定になる.ほとんどの医師や患者は,特定のクモの種を認識したり,クモと他の節足動物を区別することができないため,専門家が(咬まれたときに見た)クモを採取して同定することで初めて診断が可能になる.原因不明の皮膚病変がクモに咬まれたことに起因することがあまりにも多い.ほとんどの場合,これらは実際には皮膚や軟部組織の感染症,アレルギー反応,皮膚炎などである.傷口をクモに咬まれたと誤診すると,適切な治療が遅れ,有害な,あるいは致命的な結果を招き,医学的・法的な影響を与える可能性がある.また,クモによる咬傷に関する誤った情報は,医学文献にも影響を与え,確認された咬傷に対する現在の治療適応についての認識が不足しているように思われる.
Fusto, G., Bennardo, L., Duca, E. D., Mazzuca, D., Tamburi, F., Patruno, C. 2020. Spider bites of medical significance in the Mediterranean area: misdiagnosis, clinical features and management. Journal of Venomous Animals and Toxins including Tropical Diseases, 26, e20190100(1-11).
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![野口 大介(のぐち だいすけ)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89588439/profile_e731733c31d1f51747fa9382c7643e74.jpg?width=600&crop=1:1,smart)