見出し画像

韓国の地元の有機農業生息地における昆虫とクモの生物指標の選択のための生物多様性モニタリング(Kim et al., 01 Sep 2020)

抄録:無脊椎動物は環境変化に非常に敏感であり,一部の陸生昆虫やクモは,農地の品質を評価するための貴重な生物指標として利用することができる.有機農業地域の地域生息地から特定の昆虫指標をスクリーニングするために,我々は韓国忠清北道槐山郡で3作物年度(2016-2018)の長期モニタリングを実施した.モニタリングの結果,有機農業は水田・畑地ともに慣行農業よりも生物多様性に大きな影響を与えることが地域規模で明確に示された.3年間で,25目219科1,138種が確認された.このうち,有機農業を実践している地点で採集された種数は,水田(573種 vs. 387種),畑地(472種 vs. 365種)ともに慣行農法より多かった.また,有機栽培と慣行栽培の圃場間の共通種は,水田で156種,畑地で171種が確認された.最後に,長期的なモニタリングに基づき,有機農業システムの地域生息地において,合計24種(水田)および21種(畑地)の生物指標候補種〔ナガコガネグモArgiope bruennichiを含む〕が選定された.

Kim, H., Sun, Y., Kim, T.-Y., Moon, M.-J. 2020. Biodiversity monitoring for selection of insect and spider bioindicators at local organic agricultural habitats in South Korea. Entomological Research, 50(10), 493– 505.

https://doi.org/10.1111/1748-5967.12469


いいなと思ったら応援しよう!

野口 大介(のぐち だいすけ)
サポートを頂けますと、うれしいです😂